不動産購入の教科書

2019.10.04
不動産購入の教科書

はじめに

不動産購入を「後悔のないもの」にするために押さえておくべきポイントは多岐に渡ります。 ほとんどの方が不動産購入は初めてという中で、ネット上の情報や不動産営業マンの話などで情報に溢れ、なかなか頭を整理するのは難しいのが現実です。 そこで今回、「不動産購入の教科書」として、そもそも何故家を買うのか、どのような家を買うべきなのか、どのように買うべきなのか、どのような注意点や手続きが生じるのか、といった入口から出口までをご説明できればと思います。 皆様の「後悔のない不動産購入」の一助になれば幸いです。

何故不動産を買うのか

①コストの観点

不動産購入を検討している方の購入動機は様々ですが、多くの方が「コストの観点」をもっています。 端的に言えば「掛け捨ての家賃は勿体無く、分譲マンションは資産形成である」ということです。 都内の家賃は決して安くなく、月収の 1/3 程度を支払っている方も少なくありません。一方で分譲マンションは住宅ローンを組むことで、毎月の返済こそすれ、将来的に売却をした際にまとまった金額が手元に戻ってくるため、実質的なコストを賃貸と比較すると、雲泥の差になります。 例えばこれまで家賃15万円の賃貸マンションに住んでいた家族が、4,000万円の分譲マンションを購入した場合、住宅ローンの返済や管理費等を含めた月々のランニングコストはおよそ13〜15万円程度となります。 この時点で毎月の支払いベースで賃貸時に支払っていた金額と変わりませんし、もし仮に10年間住んだ後に売却をする際、物件価格が購入時より1,000万円下がった状態で売却したとしても、住宅ローンの残債を売却価格が上回ることで、手元にはしっかりとお金が残ります。 しかし、この「手元に残るお金」というのは当然物件ごとに大きく異なります。 購入時に重視すべきポイントを蔑ろにして感覚で購入してしまうと、価値の減少が早く、売却時に手元に残らなかったり、最悪の場合、ローンの残債を下回ってしまうことすらあります。 賃貸よりも分譲がコストメリットが大きいというのは、あくまで「良いものを買えば」という前提のもとに成り立つのです。(賃貸と購入のコスト比較表)

②購入時期の観点

それでは不動産は「いつ買う」のが得だと言えるでしょうか。 数年〜数十年スパンでは不動産価格の相場が変動していきますので、全体的に見て、割安な時期・割高な時期があることは確かです。 ただ、ここで重要なのは「数年購入を遅らせることで生じる家賃を意識する」ことです。 仮に家賃15万円の方であれば、購入を1年遅らせると180万円、3年遅らせると540万円、5年遅らせると900万円のコストとなり、割安な時期に購入出来たとしても、購入を遅らせた分に見合うだけのリターンがあるか、ということと天秤に掛ける必要があります。 数年でそこまで大きく不動産相場が変わることは考えにくく、購入を遅らせた分だけ無駄なコストが生じてしまうケースの方が圧倒的に多いのではないでしょうか。 一刻も早く、「捨てている家賃をローン返済に充てる」のが最もコストを抑えられる方法です。また、昨今の「住宅ローンの低金利」も見逃せないポイントです。 実行金利で0.5%を切るようなネットバンクも多数あり、自己資金を入れずとも、フルローンでお得に借り入れをすることが可能となりました。 住宅ローンの側面から見れば、今は不動産の買い時と言って差し支えないでしょう。( " カウル鑑定 " による賃貸と購入のコスト比較 )

③満足感、住環境の観点

当然、不動産を購入する理由はお金の話だけではありません。 ご結婚やご出産、お子様の進学、転職や転勤など、人生・ライフプランニングと強く紐付くのが不動産購入です。 共働きのご夫婦であれば、より職場へのアクセスが良いエリアなどが良いでしょうし、お子様がいらっしゃるご家庭であれば、保育環境や教育環境、区の子育て支援なども重要になるでしょう。 また、分譲マンションの設備やサービスは、一般的には賃貸マンションよりもハイグレードであることが多く、住まいとしての日々の満足感ももちろん重要なポイントです。 例えば、ある程度のグレードの物件であれば、床暖房や食洗機、ディスポーザーなどが標準装備の物件も多く、生活の利便性が上がり、分譲マンションならではの満足感を得られることでしょう。(実際に弊社でマンション購入をされた方の体験談)「ブリリア有明シティタワー」をご購入の S様等々力の中古マンションをご購入の S様
〜総括〜
・毎月捨てている家賃を意識し、マンション購入による資産形成を始める ・捨てる家賃と物件価格を比較する(待つことで本当に得をするのか) ・住宅ローンは今現在、史上最低金利である ・子育て環境や勤め先へのアクセスなどの「日常の満足感」も当然重要なポイント

どのような物件を買うのが良いのか

前項で「何故不動産を買うのか、買ったほうが良いのか」について触れました。 ここでは、皆様が最も頭を悩ませる「どういう物件を買うべきなのか(=どういう物件は買わないほうが良いのか)」についてご説明します。皆様それぞれの予算の中で「なかなか条件に合う物件がない...」もしくは「該当物件が多すぎてどれを選べば良いか分からない...」という悩みをよく耳にします。 そんな方にはまず、下記のように認識して頂いた方が良いかと思います。
  • 条件に合う物件がない ⇨ 条件設定の方法に問題がある、もしくは厳しすぎる(現実味がない)
  • 該当物件が多すぎる ⇨ 条件整理が出来ていない(本当に必要なものが何かが整理出来ていない)
本当に良い物件を買うために、まずは「何にこだわって、何の優先順位を下げるのか」を整理しましょう。

I. こだわるべき要素

①立地

「不動産は立地がすべて」と言い切る人すらいるほど、立地は大変重要な要素です。 都内を見渡しても、やはり立地の良い場所(ブランド化しているエリア、複数路線の乗り入れがあるエリア、生活利便性が高く子育て環境に適したエリア等)ほど人気が高く、売買相場も高くなっています。 立地の良い場所は、普段の生活利便性が高いことはもちろん、根強い人気に支えられ、将来的な物件売却時の難易度も低い傾向にあります。 「売りたい時にスムーズに高く売れる」というのは大変魅力的ですね。そもそも、不動産において価格・価値の大半を占めるのは「土地の価格・価値」です。 建物はあくまで「モノ」ですから、築年数の経過とともに劣化し、価格・価値は減少していく、いわば「消耗品」ですが、土地は違います。 土地の価格・価値が建物のように大きく下がっていくことは考えにくいのです。 大規模な再開発などにより、周辺インフラが整備されていくようなエリアであればむしろ、土地の価格・価値の上昇すら期待出来ます。少し前の豊洲や武蔵小杉など、皆様も記憶に新しいのではないでしょうか。 好立地の恩恵を日々受けつつ、将来的にも買い手がつきやすいとなれば、必然的に立地にはこだわるべきだと言わざるを得ません。 ただ、当然ながら立地の良い物件はそれだけ価格も上がりますので、立地にこだわる分、その他の要素を削る(築年数を少し落とす、広さを少し狭める等)ことで、予算内に収めるようなプランニングが必要になります。

②管理状態、修繕計画

「立地」と並んで重要になってくるのが、物件ごとに個性の出る「管理状態、修繕計画」です。 先ほど「建物は消耗品」とお伝えしましたが、その消耗具合は物件によって千差万別です。 同じ築年数の物件でも、その見た目や運営状況に大きく差が開くケースは珍しくありません。 ここは大変マニアックな話になりますので、詳しくは担当の営業スタッフに詳しくお聞きになることをオススメしますが、ここでは管理の重要性をご説明します。 まず、賃貸とは違い、分譲マンションを購入すると「区分所有者」となり、管理組合に属することになります。 所有者全員で組織されるのが管理組合ですが、管理会社と手を取り合って、物件をより長持ちさせるための修繕や、より資産価値を高めるための取り組みなどについて、日々話し合いが行われています。もしこの管理組合の動きが悪く、所有者が管理に対して後ろ向き・無関心なマンションの場合はどうなるでしょうか。 必要な修繕、それに伴う修繕積立金の値上げなどの議題については反対し、結果的に必要な修繕が出来ずに各住戸から百万円単位の負担金が徴収されるといったリスクがあります。 こんな状態に陥り、首の回らなくなっている物件も少なからず存在します。 一時負担金が各住戸から徴収出来ない場合、管理組合名義で銀行から借金をすることもあります。 管理状態、修繕計画を確認しないままマンションを購入すると、買った後で突然一時負担金を請求される、もしくは急激に月々のランニングコストが上がる可能性もゼロではないのです。 ただ、マンションの修繕計画を示す「長期修繕計画」や、管理組合の収支や修繕履歴などが記載される「重要事項調査報告書」については、内容が大変マニアックになりますので、信頼できる営業スタッフと一緒に確認するようにしましょう。 なお、これらの資料はマンション見学時に売主側の仲介業者が取得していればお見せすることが出来ますが、手元にない場合には、取り寄せが必要になります。

③「今現在」必要なスペック

条件整理において重要なのは、「本当に今必要なスペック」と「理想的なスペック」を切り離して考えることです。 例えば、ご結婚を機にマンション購入を検討される場合、「子供は2人欲しいから、3LDKは必須!」と設定してしまうのは少々危険かもしれません。 お子様は授かりものですし、このご時世、転職や転勤も十分にあり得る中で、今すぐにそこまでフルスペックの家が必要なのか、ということです。 「本当に今必要なスペック」は『この家に何年住む予定か(=何年後に買い替える可能性があるか)』という視点で考えると整理しやすいと思います。例えば、ご結婚を機に購入される場合、お二人のライフプランとして「1〜2年のうちに子供が欲しい」ということであれば、今現在必要なスペックはどうなるでしょうか。 「子供部屋も必要になるから2LDKは必須!」とするのは少々早計で、『本当に子供が一人部屋が必要になる年齢まで住むのか』まで考えるべきです。 小学校に上がるまでは、実は部屋数よりも、家族全員で長時間過ごせる「広々としたリビング」や「家事をしながらお子様を見ることの出来る対面式のオープンキッチン」の方が重視すべきであり、理想的と言えるかもしれません。 また、間取りの変更などはリフォームによって比較的自由度が高いことにも注目しましょう。 リビングが広い1LDKをリビングを割って2LDKにすること、反対にリビング横の洋室を潰して2LDKを1LDKにすることなど、当然物件の構造的な問題もあり一概には言えませんが、基本的にはそう難しい工事ではありません。 「部屋数」や「広さ」にばかりとらわれると、「実は理想的だった」物件を見逃してしまうリスクがありますので、注意しましょう。

II. 各要素の条件設定の仕方

①広さ(間取り)

先ほども触れましたが、広さを決める際に「間取りで絞ると取りこぼすリスクがある」という点には要注意です。 稀に「1LDKの70㎡」のような少々変わった間取りの物件がありますが、当然この物件は「2LDK以上」で絞っている方には検索結果に出てきません。 70㎡もあれば、リフォームで壁を立てることで、実は理想的な2LDKが容易に作れるかもしれないのです。 このような取りこぼしを防ぐ為にも、広さについては「床面積」で絞り込んでいくことをオススメします。 イメージ的には、2LDKが欲しいなら50㎡台だとリビングは少々手狭、60㎡台になると多少ゆったりするイメージですね。 当然、前述の通り「何年程度住む予定か」によっても、「今必要な広さ」は変わってくるはずです。(広さの目安) また、広さについては「住宅ローン減税」の観点もあります。 住宅ローン減税を受ける為には『内法で』50㎡以上の床面積が必要になります。 内法とは壁の内側から測った際の面積のことですが、販売チラシやネットには『壁芯面積(隣の住戸との壁の中心線から測った面積)』が記載されます。 販売チラシやネット情報で「50㎡」の場合には、内法面積では40㎡中盤になってしまい、住宅ローン減税は適用外となりますので、住宅ローン減税にこだわる方は少なくとも53㎡程度から見ておく必要があります。(内法と壁芯)

②築年数

築年数については、新しいに越したことはないかもしれませんが、当然新しいほど価格も高いですから、どの程度まで築年数を落としても良いか、という話になります。 築年数には「住宅ローン減税の視点」と「耐震性能(=安心感)の視点」があります。 住宅ローン減税の適用には、先述の平米数(内法50㎡以上)のほかに、新耐震基準の物件である(もしくは旧耐震でも耐震基準適合証明書が出ている)必要があります。 旧耐震物件で耐震基準適合証明書が出る物件は大変珍しいので、出来れば新耐震基準の物件を選ぶことをオススメします。 ただ、中古マンションの場合、住宅ローン減税は「年間最大20万円×10年間」の適用で、かつ住宅ローンの残債が減るにつれ控除額も減っていきますので、どの程度控除が受けられるかによって、そもそも住宅ローン減税にこだわる必要があるのかが変わってきます。 住宅ローン減税にこだわって新耐震基準の物件を選んだものの、その物件価格自体が旧耐震物件よりも相当割高なのであれば、一概に得をするとは言い切れないかもしれません。また、耐震性能の視点では、旧耐震基準よりも新耐震基準の方が耐震性能が上ということは周知の通りですが、そもそもマンション自体が地震に強い造りであること、旧耐震物件でも「耐震補強工事」をしている物件もあることなど、総合的な判断が必要で、一概に「旧耐震物件は危険」とするのは早計です。 ただし、旧耐震物件には「ローンが借りにくい」という側面もあるので、こちらも総合的な判断が必要になるでしょう。 築年数についても「何年程度で売却する予定か」によって、どの程度新しいものが必要かという視点もありますので、全体のバランスを見つつ、築何年程度まで許容出来るかを検討されることをオススメします。 とはいうものの、予算内にしっかり収まるのであれば、やはり新耐震基準をオススメしたいというのが正直なところですね。

III. マンション見学前に下調べしておくべき項目

貴重な週末のお休みを物件見学に充てるわけですから、無駄な見学は避けたい(=良い物件だけ見たい)というのが皆様の共通認識かと思います。 そこで、見学に行く前(=見学の申し込みをする前)に「現地に行かなくても分かること」については下調べをされることをオススメします。 当然、細かな部分については実際に見てみないと分からないことの方が多いですが、下記は「調べれば行かなくても分かること」の代表的な例です。

①ペット飼育の可否

こちらはサイト内に記載がない場合、事前に仲介業者に聞けば調べてもらうことが可能です。 実際に見学に行ってから「ペット飼育不可」と判明し、物件の良し悪し関係なく検討外になる、というケースは大変多く、これでは貴重なお休みを浪費してしまいます。

②駐車場、駐輪場の状況

まず大前提として、駐車場や駐輪場の空き状況は日々変化します。 そのため、売買契約時点で空きがあっても、実際に物件の引き渡しのタイミングで空いているかどうかは、誰も保証出来ません。 逆も然りで、契約時には空いていなかった駐車場が、引き渡し時にたまたま1台空いたということもあるでしょう。 とはいえ、例えば車を所有していて周辺に月極駐車場などがなく、かつ物件内の駐車場も空いていないとなると、物件が気に入ったとしても購入に進むのはかなりハードルが高いことでしょう。 中には不動産購入にあたってネックとなる駐車場問題を避けるため、購入を機に車を手放す方もいらっしゃいますが、日常的に車を使う方の場合にはこの判断はかなりハードルが高いことと思います。 またマンションの場合、平置きの駐車場の区画数は大変少なく、機械式駐車場が採用されている物件が多いため、お持ちの車のサイズにも要注意です。 少し背の高い車や横幅の大きな車をお持ちの方は、事前に「そもそも持っている車が入る区画があるのか」や「空き状況」について確認しておくことをオススメします。 一つの目安として、車高が1,550mmを超える車の場合、機械式駐車場の中段・下段には入らない可能性がありますので、一度ご自身の車のサイズを確認してみることをオススメします。

③周辺環境(騒音、日当たり、坂道など)

物件を見学する中で、当然購入に進む方もいれば、お見送りされる方もいらっしゃいますが、予算やエリアや広さなど条件に当てはまっている物件だったから見学にお越しになったはずなのに、何故お見送りになるのでしょうか。 基本的には下記の2つに分類されます。
1, まだ購入準備が出来ていない
自分で決めた物件選びの条件に、自分自身今ひとつ納得出来ていないケースや、購入の流れやローンの手続きなど分からないことが多く、不動産購入そのものにまだ不安があるケースです。
2, 想定よりもマイナスな部分が大きかった
実際に見学してみると、「思ったより音がうるさい」や「思ったより日当たりが悪い」など、想定の期待値を下回った時、当然ですがその物件を購入しようという気持ちにはなりにくいものです。そこでオススメなのが、「Google map を使って周辺環境を事前にお調べ頂くこと」です。 面する道路の大きさ(交通量)や、見学する部屋の方角には何が建っているか、バルコニー側の前面建物との距離はどうか、駅からの道のりは平坦か坂道かなど、これ一つで収集出来る情報量は案外多く、以下のような気付きを事前に得ることができ、本当に良い物件だけに絞った内覧をすることが出来ます。「南向きだから明るいと思ったけど、目の前に大きな建物があるし、今回の部屋は低層階だから暗そうだな...」 「前面の道路を確認したら4車線の大きな国道だった。音もそうだが排気ガスも気になるから見学はやめておこう...」 「駅徒歩10分だからいいと思ったが、駅からの道のりがかなり急勾配だった。毎日の出勤を想像出来ないからやめておこう...」実際、内覧をされた後の上記の理由によるお見送りは多く、貴重なお休みの時間を浪費してしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。 お部屋を見るまでもなく、現地に向かう途中で「この物件は買えないな...」という経験をされたことのある方も少なくないはずです。 各条件に合致していて、下調べしたところ周辺環境も問題なく、しかし見学した結果として想定外の要素によりお見送りというのはもちろん仕方のないことですが、事前に調べられることを網羅しておくだけで、より有意義な物件見学をすることが出来るはずです。
〜総括〜
・立地と管理状態は物件の資産価値に大きく影響を及ぼすため、妥協してはいけない ・ライフプランに紐づけて「今何が必要なのか(広さ・築年数・エリア)」を考える ・住宅ローン減税の適用条件(平米数、築年数)に注意する ・事前の下調べによって「本当に良い物件」に絞った有意義な内覧が出来る

中古マンション売買の現実を知る

ここでは、中古マンション売買におけるルールや全体像をご説明します。 これを把握すれば、「不動産購入のメカニズム」がご理解頂けるかと思います。

中古マンションは早い者勝ち

まず、中古マンション売買の大前提は「早い者勝ち」です。 新築マンションのように抽選などはなく、売りに出ている物件については「誰よりも早く」かつ「良い条件」の申し込みが優先されます。 そもそも、購入を検討している方の条件というのは実は皆様かなり似通っています。 「駅から近い方がいい」「日当たりの良い部屋がいい」「出来れば角部屋がいい」など、プラスのポイントというのは誰から見てもプラスのポイントなのです。 そんな中で「早い者勝ち」となれば、いうまでもなく「良い物件ほど早く売れる(=スピード勝負になる)」ということは明白です。 実際、なかなか売り出し物の出てこないエリアで好条件のお部屋が売りに出ると、ネットに掲載されたその日に売れてしまうということも珍しくありません。 購入を検討しているのは自分だけではなく、周りも似たような条件で物件を探し、売り出しを待っているということを強く意識すべきです。このような「早い者勝ち」の世界で、欲しい物件に出会った時に他の人に取られてしまわないための下準備は明暗を分ける重要なポイントになります。 具体的には、以下の2点です。
1, とにかく見学するのではなく、まずは条件をしっかり固めて「本当に自分が欲しいもの」を明確にする
条件設定については前項でご説明しましたが、しっかりと条件を固めておかないと、たくさんの物件を見学したところで「どれを買うか」の最終決定は大変難しくなります。 正しく条件整理をしなければ、いくつか物件を見学したところで、どれも「それなりに良い」にとどまり、買うか買わないかを何を基準に決めれば良いのか分からなくなるからです。 結果的に本当に欲しかった物件を見逃したり、迷っている間に他の人に取られてしまうことになります。
2, 住宅ローンの事前審査を済ませておく
マンション購入で住宅ローンをご利用になる場合には必ず事前審査の実施が必要になります。 欲しい物件を見つけて売買契約をする前に事前審査を通さなければ、「買主さんが本当にローンが組めるか分からない」という状態では売買契約は出来ません。 この事前審査については、実は購入する物件が決まる前でも実施することが出来ます。 物件は仮で当てることになりますが、あくまで金額ベースの審査になりますので、ご自身の予算いっぱいで先に審査をしておくことをオススメします。 欲しい物件を見つけてから事前審査をしていると、どうしても数日間のタイムラグが生まれます。 この間に、例えば「現金で買います」というような買い手が現れると、売主さんとしては現金一括で買ってもらう方が魅力的ですので、たとえ1番最初に申し込んでいたとしても、競り負けてしまいます。 先に事前審査さえ通しておけば、気に入った物件に対して「申込書」を提出した上で早急に諸条件をまとめれば、他の人に取られるリスクを最小限に抑えることが出来ます。 また、この事前審査は「ネットバンク以外」の金融機関にて実施する必要がある点にも要注意です。 理由としては、ネットバンクの事前審査は審査が緩く、都市銀行の事前審査は審査が堅いことが挙げられます。 事前審査が緩ければ、売買契約後の本審査で否認になってしまうこともあるため、売主さんはそれを「リスク」と考えます。(本審査が否認になれば、契約自体が白紙となってしまうため) そのため、審査の堅い都市銀行にて事前審査を通しておかなければ、売主さんへの購入の交渉をする上では、立場的に弱くなり、契約をさせてもらえないことが多いのです。 当然、契約後に都市銀行の他にネットバンクも並行して審査を受け、結果的にネットバンクにてお借り入れをされることは何ら問題ありません。

物件見学の難易度

ここでいう " 難易度 " とは、物件見学時に発生する「売主・買主間での日程のすり合わせ」の難易度です。 個人間売買である中古マンションでは、売主さんが今現在お住まいになりながら売りに出す、いわゆる「居住中物件」の割合が多く、その居住中物件を見学する際には、当然ながら売主に室内で立ち会って頂く必要があります。 基本的には週末お休みの方が多いものの、ご家族での予定を入れていたり、お仕事の予定があったりと、売主のスケジュールを抑えるのは容易ではありません。 さらにそこに買主のスケジュール、それぞれ立ち会う仲介業者の担当者のスケジュールなどが複合的に絡み合い、最大4者の予定を合わせる必要が生じます そのため、中古マンション見学では「見たいのになかなか見れない...」というストレスに直面することも少なくありません。 コツとしては、以下の2点です。
1, 見たい物件についてはなるべく早めに仲介業者に打診する
居住中物件に対して、例えば「明日の午前中に見学したい!」と売主にお伝えしても、前日では予定が合わないことがほとんどです。 見たい物件については、「なるべく早く」かつ「幅広い候補日時」で打診するようにすれば、見学出来る可能性は高くなります。
2, 空室物件を狙う
居住中物件は、売主としては「売れたら出て行く」というスタンスでの売却活動となりますが、中には「すでに買い替え先を購入・引越し済み」ということで「空室状態」で売りに出されている物件もあります。 空室物件の場合、売主から物件を預かっている業者が鍵を保管していることがほとんどなので、鍵を買主仲介に貸し出すか、もしくは売主仲介の担当者が立ち会うという形での見学が可能ですので、比較的日程の調整がつきやすいのが特徴です。 ただし、いずれにしてもそれぞれの仲介業者の担当者のスケジュールや、他社に鍵を貸す約束をしているなど、見学出来る可能性が100%という訳ではございませんので、やはりこちらも「早めの見学希望」が鍵となります。 

不動産業界に横行する " 囲い込み " とは

「両手仲介」という言葉をご存知でしょうか? 簡単にいうと、売主から物件を預かっている仲介業者が、自社で買主も見つけてくることが出来れば、成約時に売主からも買主からも仲介手数料がもらえるため、他社からお客様を紹介されるよりも2倍儲かるというものです。 両手仲介自体は禁止行為ではないのですが、それはあくまで「適切に情報公開をした上で、自社の努力により買主を見つけてきた結果としての両手仲介」に限られます。 両手仲介をするために、故意に他社への紹介をしなかったり、虚偽の情報を伝えたりすることで、物件を自社内で囲い込むことを「囲い込み」と言います。 この「囲い込み」は明確に禁止行為として宅建業法に違反する行為ですが、例えば売主仲介から「契約予定なので見学は無理です」と言われた時に、それが本当なのか囲い込みなのかを見破るのは大変難しく、業界内で横行してしまっているのが実態です。 この囲い込み自体を事前に防ぐというのは非常に難しいのが現状ですが、知識として頭の片隅に置いておくと、「売り出しているのに見れない」といった場面に冷静に対応出来るかもしれません。

価格交渉のメカニズム

中古マンション売買の現場では、こんな言葉をよく耳にします。 「いくらぐらい値引けますか?」答えは「分かりません」が正しいかと思います。 というのも、マンション売却には売主の事情や感情、相場感、反響の多さ、売り出しからの期間など、多岐にわたる要素があります。 売り出して間もなく、かつある程度反響もある物件であれば、売主の心情としては「このままの金額でも買ってくれる人はいるだろう」ということで、あまり値引きには応じてくれません。 反対に、海外へのご転勤など、早急に売らなければいけない事情などがあれば、多少は交渉にも耳を傾けてくれることもあります。 そのため、一概に「いくらなら引けます」という目安などはなく、売主の事情も考慮した上で、慎重にご相談していくことになります。 そもそも、売出価格に対して「値引き交渉前提での見学」はオススメしません。 何故なら、前述の通り、値引いてもらえるかどうかが全く分からない中で、そもそも予算オーバーをお部屋を見学することは、時間を浪費してしまうリスクが高いからです。 もっとも、ご購入の際に少しでも安く買いたいというのは当然かと思いますので、一方的に価格を売主に押し付けるのではなく、事情も汲んだ上で、慎重に相談していくというスタンスが重要になります。
〜総括〜
・事前審査は何より先に実施する ・見たい物件は早めに見学申請をしなければ見られない ・価格交渉は出来て当然ではない(そもそも予算を超える物件を見るべきではない)

中古マンション購入の流れを知る

ここでは、実際の中古マンション購入の流れを順を追ってご説明します。 全体の流れから、各段階で具体的に生じる手続きなど、実務的な内容にも触れますので、ここで購入時のイメージを持って頂けるかと思います。

①事前審査

一般的に、事前審査をするよりも先に物件見学をされる方が多いですが、物件見学と事前審査は同時進行、むしろ事前審査の方が先に実施すべきであると考えます。 前項で述べた通り、事前審査を先に実施しておくことで、欲しい物件を見つけた際の買い逃しリスク低減や、本当に予算分の住宅ローンが組めるかの確認をすることが出来るからです。 中には、先にたくさん物件を見学してから事前審査を実施し、過去のクレジットカードの滞納などが原因で一切借り入れが出来ないことが発覚する、といったケースもあります。 また、前項でも触れた「中古マンションは早い者勝ち」という大前提をご理解頂ければ、物件を見に行く前に事前審査をしておくことの重要性がお分かり頂けるはずです。

②物件見学

先述の通り、見学する前に分かること、例えば「この物件は大通り沿いだからかなりうるさそうだな..」や「南向きとはいえ1階だから、日当たりはあまり期待出来ないな..」などについては事前によくご検討した上で見学するか否かを決めるのがよろしいかと思います。 条件に当てはまるからといって該当物件全てを見に行くことは時間的にも現実的ではないため、よく吟味した上で取捨選択することが必要になります。 また、実際の見学時には特に持ち物などはありませんが、「売主に聞いてみたいこと」や「今現在不安に思っていること」など、建設的な見学になるための準備は必要です。 居住中の物件の場合、実際にそこに住んでいた方に直接お話を聞けるわけですから、これを「気まずいな..」と捉えずにどんどん質問して頂くのが良いでしょうし、実際のところ、不動産業者よりも実際に住んでいた売主の方が細かい点まで把握していることが多いため、生の声を聞ける居住中物件は実はチャンスなのです。 事前準備が出来ていないと、どこを重視するかも定まっておらず、また売主に聞きたいことなども特にないため、室内をサラッと5分ほど見て、そのまま終わってしまう方がほとんどです。 これではとても、購入を検討することすら出来ないのではないでしょうか。

③購入申込み

素敵な物件に出会い、いざ購入申込みをする際に気をつけるべきポイントは2つです。1つ目はスピードです。 「中古マンションは早い者勝ち」とこれまでご説明している通り、購入申込書を出してからが勝負です。 1番手で購入申込書を提出するメリットとしては、売主さんに対する交渉の優先権を得られることにあります。 仮に2番手、3番手とライバルが出てきたとしても、1番手の申し込みが無下にされることは少なく、当然価格や引き渡しのスケジュールなどの諸条件がまとまればですが、基本的には優先的にお話を進めることが出来ます。2つ目は申込書の内容です。 自分が売主だったら、どういう方と取引をしたいかを考えれば分かりやすいかと思います。 当然、「値引き交渉もなく、スケジュールも自分の希望に合わせてくれる人」が理想的ではないでしょうか。 たとえ1番手で申し込んだとしても、大きな値引き交渉があったり、売主の事情を無視した主張ばかりをしていては、お話はまとまりません。例えばとある物件に対して、下記のような状況になった場合、どのような取り扱いになるでしょうか。 ・200万円引きの値引き交渉をしている1番手 ・満額購入希望の2番手答えは売主さんによって様々ですが、基本的にはやはり『価格の高い方が勝つ』とご理解頂いて良いでしょう。 ただし、ここでも1番手の優先権はやはりあり、1番手の方に対しては、「満額の2番手が入りましたけど、満額に買い上がりますか?どうしますか?」という確認が入ります。 そこでもし、1番手が満額に買い上がることが出来れば、まだ十分に勝ち目はあると言えます。ちなみに、満額でかつ1番手の申し込みであっても買えない(競り負けてしまう)ケースもあります。 それは『現金一括購入者』の存在です。 いかに1番手満額であっても、2番手3番手に現金一括のお客様が現れれば、負けてしまうリスクが高いと言えます。 住宅購入にあたっては、住宅ローンをご利用になる方がほとんどですが、住宅ローンというのは「通過しない」というリスクを常に孕むため、売主さんからすれば、住宅ローンが落ちて契約解消になることがリスクだと考えます。 そのため、現金一括というのは契約解消になるリスクが低く、売主さんにとっては相当魅力的な条件だと言えます。 現金一括の方が現れるのはある程度仕方がないですが、ここでもやはり「気に入った物件については、いち早くお申し込みをする」ということを徹底出来れば、現金一括の方が現れる前に諸条件をまとめ、他者の介入する余地を無くすことが出来るはずです。(購入申込書例)

④売買契約

マンション購入の売買契約とは一体何をするのでしょうか。 売買契約当日、大半の時間を使って行うのが「重要事項説明書のご説明」です。 重要事項説明書とはその名の通り、当該物件に関する重要な内容を網羅した書面であり、内容は大きく下記の3ブロックに分かれます。
  1. 土地や建物の権利関係、法令上の建築制限等について
  2. マンション内のルール、収支運営状況、修繕状況について
  3. 取引条件、各種期日について
すでに建築済みの建物の売買ですから、i の内容については直接的に日常生活に関係するポイントではないものの、建て替え時などには重要になりますので、ご説明をします。 ii の内容については、恐らく皆様もっとも興味のある内容かと思います。 また、iii の内容については、契約後引き渡しまでの期日や、もし仮に約束違反をした場合の取り決めなど、非常に重要な契約内容のお話となります。こちらの重要事項説明書の内容は、かなり専門用語もたくさん出てきますので、当日1時間程度をかけて読み合わせする形となります。 そして、内容に問題がなければ、契約書等に署名捺印を頂くこととなります。そして、売買契約時にもう一つ重要なのは「手付金の授受」です。 手付金とは、契約時に買主から売主に対して支払う金銭のことで、決済・引き渡しまでの預け金のようなイメージです。 こちらは物件価格の5%が相場で、当然まだ融資も実行されていないため、自己資金の中から一時的に捻出して頂くことになります。 (ただし、フルローンでお借り入れの場合には、物件価格の一部を先に支払っているだけなので、融資実行時に手付金分は手元に残ります) 仮に5,000万円の物件の場合には、手付金として約250万円の現金が必要になります。 フルローン前提であまり自己資金がない方でも、まずはこの手付金を準備出来ない限りは、契約に進めることは出来ません。 また、手付金は原則「現金払い」となりますので、売買契約日当日に現金にてご持参頂く必要がありますので、要注意です。(お金の流れ 図式)

⑤住宅ローン本審査

売買契約が終わったら、住宅ローンの本審査を進めることとなります。 基本的には、複数審査を受けることは可能ですが、あまりに受けすぎると負担が重いため、本命銀行を2〜4行程度でよろしいかと思います。 ただし、1行のみの審査では、万が一否認になってしまった場合に購入出来なくなってしまいますし、スケジュール次第では違約になってしまうリスクもありますので、基本的には「最低2行以上」で本審査を進めることをオススメします。 本審査が通過するまでは、実際にご自身に適用される融資条件が分かりませんので、本命の金融機関をいくつか受け、結果的に最も条件の良い金融機関にてお借り入れをして頂ければと思います。住宅ローン本審査にあたっては、金融機関ごとに多少異なりますが、下記の書類の提出を求められます。【ご本人関連の書類】 ・健康保険証 ・印鑑証明書 ・住民票 ・住民税課税証明書 ・源泉徴収票 × ○年分 ・(確定申告をされている場合)確定申告書 × ○期分【物件関連の書類】 ・売買契約書の写し ・重要事項説明書の写し ・登記簿謄本 ・販売チラシ ・住宅地図物件関連の書類については、仲介業者の担当者が用意してくれるため、ご本人書類についての準備が必要になります。 住宅ローン本審査については、契約後すぐに手続きを行わなければ、契約書に設定した各種期日に間に合わなくなる恐れがあるため、出来れば売買契約前から揃えられるものは揃えておくというのがコツです。 また、受ける金融機関の数をあらかじめ想定し、一度役所に行った際に受ける金融機関分の書類を取得出来れば、何度も役所に行く手間も省けます。 平日はお仕事で皆様お忙しいので、この書類集めには案外時間がかかってしまうものです。 期日に間に合わなくなることは絶対に避けなければならないため、事前の準備が重要になります。

⑥金銭消費貸借契約

複数通過させた金融機関のうち、金利やオプション、諸経費など、総合的に最も条件の良い金融機関をお選び頂きます。 お借り入れをする金融機関が決まりましたら、そちらの金融機関と「金銭消費貸借契約(=ローン契約)」を締結して頂きます。 こちらは、借入先の金融機関の担当者とご連絡頂いて、契約の日時や段取り、お持ち物などを確認頂くことになります。 ここで注意すべきなのは、「いつまでに金銭消費貸借契約をしなければならないのか」という点です。まず前提として、多額の金銭を貸し借りします、という契約になりますので、例えば決済前日に契約したところで、銀行はそんなに急には資金の準備は出来ませんし、社内での稟議も当然あります。 金融機関によって少々異なりますが、少なくとも決済日の10日前あたりまでには金銭消費貸借契約が完了している必要があります。 そのため、住宅ローンが通過し、複数の中からどの金融機関にするのかが決まれば、すぐに金融機関と連携して、金銭消費貸借契約の段取りを組まなければなりません。 この際、確定している決済日(=融資実行日)が必要なのと、ネットバンクの場合にはこの金銭消費貸借契約時に「相手の振込先」や「最終振込額」などの情報が必要になるため、そちらの準備時間も含め、余裕をもって動く必要があります。 なお、振込先や振込金額については、決済日が確定しましたら、清算金(固定資産税・都市計画税・管理費・修繕積立金の引き渡し日起点の日割清算金)も含めて仲介業者からアナウンスがあります。(固定資産税・都市計画税の清算方法) (管理費・修繕積立金の清算方法)

⑦決済、引き渡し

いよいよ決済・引き渡しを迎えます。 当日は具体的に何をするのでしょうか? 簡単にいうと、「残りのお金を売主さんに支払って、鍵を受け取る日」です。 当日は、銀行の応接室や仲介業者のオフィスなどに、売主・買主・売主仲介・買主仲介・司法書士が集まります。 まずは司法書士の先生が、買主に代わって所有権の移転登記等、登記手続きを代理するための委任状を作成します。 こちらは署名捺印をして頂くのみとなります。 そして、書類が揃い次第、司法書士から銀行へ「融資実行依頼」をかけて頂き、大きな金額なので着金まで少々お時間かかりますが、融資金額が買主の口座に着金致します。 着金後、都市銀行であれば買主に窓口より振込手続きをして頂き、ネットバンクであれば金銭消費貸借契約時に登録をした振込先に自動送金がなされます。 そして、無事売主の口座に着金したことが確認でき次第、鍵や領収書などの引き渡しを行い、全ての取引が完了します。 着金を待つ間、管理会社向けの書類をいくつかご記入頂くことになり、主には「所有者変更届」や「入居届」、「管理費等の引き落とし口座依頼書」などの書類になりますので、特段難しいものではございません。また、決済に関する注意点としては、まず「平日の午前中が必須」という点です。 振込等で銀行が絡みますので、土日での決済は出来ません。 平日の午前中に半休を取得頂くなどのご対応を頂く必要があります。もう1点は所要時間です。 通常、スムーズに進めば全体を通して1時間程度で終わりますが、こちらも銀行が絡む以上、当日の混み具合や給料日前、月末などのタイミングであれば、着金に長時間を要することがあります。 念のため、所要時間は2時間程度をみておいた方が良いかもしれません。

⑧リフォーム・お引越し

当然ながら、リフォームやお引越しを行うことが出来るのは「決済・引き渡し日以降」となります。 より厳密に言えば、決済を平日の午前中に実施し、その日の午後から引越し作業を行うことは問題ありません。 ただ、中古マンションの場合、大なり小なりリフォームをされる方が多いため、引き渡しのその日にお引越しというのは珍しいかもしれません。 リノベーション済みのお部屋などであれば可能ですね。 リフォームを最短日数で行い、1日でも早く入居されたい場合には、住宅ローンのお手続きなどと並行してリフォームの見積もり・業者選定・発注を行い、引き渡しを受けた後すぐに工事に着手出来る体制にしておく必要があります。 リフォームの有無、引越し業者の混み具合などによって実際の入居日が変わるはずですから、同時に今お住まいの賃貸の解約のタイミングも慎重に考えなくてはなりません。

実際にあった購入失敗事例

Case.1 スピード負け

欲しい物件を買えない理由として最も多いのが「スピード負け」です。 一つの物件に購入申し込みが集中し、タッチの差で負けてしまうケースです。 買える買えないはスピードだけで決まるものではありませんが、「一番最初に申し込む」というのは非常に重要です。 先ほども述べたように、良い物件というのは、誰から見ても良い物件であることが多く、申し込みの順番は1日を争う、もっと言えば同じ日の午前午後を争うようなスピード勝負となります。お昼に見学をして、その場で申し込みをしたものの、同日の午前中に見学された方がすでに申し込んでいる、というケースは、我々もたくさんのお客様をご案内する中で、平均して月に4〜5件はあります。 当然、価格などの条件が同じであれば、2番目に申し込んでも1番手に勝てる見込みはほとんどありません。 重要なのは、物件を実際に見学した後に、その場ですぐに申し込める準備をしておくことです。 本当に良い物件は、見学をしてから家に帰ってご夫婦間で話し合いをしている時間は残念ながらあまりありません。 事前にご夫婦間の条件を整理し、見学をしながら具体的な話し合いをし、そこに仲介担当からのアドバイスもありながら、その場で意思決定できるような準備を事前にしておけば、スピード負けのリスクを最小限に抑えることが出来ます。【解決策】①見学後、その場で申し込めるような「事前準備」が明暗を分ける(=条件整理、ローンの事前審査を済ませておく) ②少しでも早く見学に行く

Case.2 値引き交渉失敗

次に購入失敗理由として多いのが、価格交渉がまとまらずに購入出来ないケースです。 これにはさらに、以下の2つに分けることが出来ます。①希望価格まで値引いてもらえず、予算オーバーのため断念する ②価格交渉が長引き、話し合いをしている最中により高い金額での申し込みが他者から入ってしまい、取られてしまう本当に欲しい物件を買い逃さないために万全を期すのであれば、もちろん値引き交渉はせずに、販売価格に対して満額でのお申し込みが手堅いでしょう。 お気持ち的に、少しだけ値引いて欲しい場合でも、売主あっての売買ですから、先方の事情や感情なども汲んであげた上での慎重なご相談が理想的です。 一般的によく言われるのは「端数切り」といって、例えば4,980万円であれば80万円、といったイメージですが、こちらも鵜呑みにするのは危険です。 あくまで価格を最終的に決めるのは売主ですし、売却の事情や物件の反響状況などによっては、1円も値引かない方も当然いらっしゃいます。 お互いが気持ち良く「売れる or 買える」ラインでの交渉を『素早く』行うことがポイントです。【ポイント】①本当に欲しい物件は満額での申し込みが安全(ただし、満額で申し込んでもスピード負けするケースもある) ②先に事前審査を通すことで、「すぐに契約出来る」という点を売主にアピールする

Case.3 ご両親の反対

あまり多いケースではないものの、お申し込み後や契約直前に直面する方が案外多いのが「ご家族の反対」です。 大きなお買い物ですから、是非『不動産を買おうと決めた時に』ご両親などにはご相談・ご報告されることをオススメします 「自分たちは本当に買いたいと思っているが、両親の反対が強く、それでギクシャクするくらいなら一旦やめる」という方をこれまでたくさん見てきました。 これではこれまでの内覧の時間も水の泡になりますし、申し込み後のキャンセルは売主や売主側の仲介業者にも迷惑をかけてしまうため、事前にご両親にはお話をしておいた方が良いでしょう。ご両親が反対される理由は、単に大きなお買い物なのでご心配でいらっしゃるというのもありますが、ご両親世代の方々の住宅購入へのイメージも理由の一つです。 現在では「中古を買ってリフォームする」という選択肢が当たり前になりましたが、ご両親世代の場合、新築戸建や新築マンションなどが一般的でしたので、「中古を買おうとしている」という点に引っ掛かってしまう場合もあります。 また、ご両親世代が住宅を購入してきた時代は、現在と比べて住宅ローンの金利も大変高く、かつ頭金をたくさん入れなければローンが組めないというのが当たり前でしたので、そこの認識のギャップも原因の一つでしょう。【ポイント】①不動産購入を検討している段階で、ご両親などには一度相談しておく ②場合によっては、内覧にご両親も同行してもらい、買おうとしている物件を見てもらうことで安心して頂く

Case.4 住宅ローンの否認

資金計画や住宅ローンの借り入れ可否について確認をしないまま、とにかく物件内覧を先行して行い、いざ欲しい物件を見つけた際に事前審査を受けた結果、希望価格が借りられないというケースです。 たくさんの物件を内覧した結果、そもそもお金が借りられないとなると、多くの時間を浪費してしまうことになり、かなりショックなものです。 「借りられない」というのは以下の2つのパターンがあります。
1, 個人信用情報にキズがあり、1円も借りられない
クレジットカードの滞納やカードローン、キャッシング等が主な原因です。 思い当たる節がなくても、クレジットカードの引き落としが一定期間遅れてしまった履歴など、案外出てくるものです。
2, 希望借り入れ価格に届かない
住宅ローンの審査は、単に年収の掛け算で行うものではありません。 勤務先や勤続年数、他の借り入れ(車のローンなど)、健康状態なども総合的に審査されることになります。 「自分の年収ならこれくらい借りられるだろう」という想定で予算を決めていたものの、いざ審査を受けてみると希望価格に届かなかったというケースも少なくありません。 欲しい物件と借りられる金額の差額をすぐに現金で出せる方も少ないですから、結果的には欲しい物件を購入出来ず、予算を下げて探し直すか、購入自体を数年遅らせることになってしまいます。しかし、これらのケースに陥らないための解決策は単純です。 それは前項でも述べた通り、「物件内覧前に事前審査を先に実施しておくこと」です。 本当に自分の借りたい金額が借りられるのか、そもそもローンが組めるのか、といった確認をすることが出来るので、物件内覧が徒労に終わることを防ぐことが出来ます。 また、すでに述べた通り、売買契約前には必ず事前審査の実施が必要になりますから、いずれやらなければならないのであれば、物件を見に行く前に実施した方が合理的でしょう。【ポイント】①事前審査は何より先に実施する(少なくとも都市銀行を1つは受けておく) ②住宅購入を検討しているのであれば、直近の転職や車の購入などのタイミングに気をつける

中古マンションの適正価格を簡単に知る方法

中古マンションは一軒一軒、築年数や広さ、駅距離、グレードなど諸条件が異なるため、比較検討が難しいもの。それらの諸条件を踏まえた上で、中古マンションの相場を誰でも簡単にわかるようにしたアプリが、「カウル」です。カウルが提供する価値は、「わかりやすさ」と「情報の透明性」です。過去の売買事例を元に、人工知能(AI)によって現在の適正金額と将来の価格推移を予測。現在の市場価格の目安、過去の売買事例、新築時の価格、購入時の必要費用、購入後のランニングコストなどを算出して提示しています。また、希望価格や希望エリアなど、希望条件に合わせて毎日物件を提案しているので、物件探しでも活躍してくれます。>>アプリ「カウル」のダウンロードはこちらから>>
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マンションジャーナル編集部

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