押上エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

2023.03.25
押上エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

いつどこで売り出されるかわからない中古マンション。
現在、どこのエリアでの売り出し物件数が多いのか。価格として手堅いのはどのエリアなのか・・etc.
住宅購入市場におけるトレンドを、毎回1エリアにフォーカスして数値ベースで考察します。
「今から買うべきエリア」を探している方はもちろん、「今購入を検討しているエリアを買うべきか」を考える参考値にもなるはず。

今回は、押上駅周辺エリアをPICKUP。
下町らしいものづくりの商業が根付き、近年の開発によって新旧の観光地と暮らしが混じり合った独自色の高いエリアとして注目を集めています。その不動産マーケットは今どうなっているのか?
売り出し物件数と平米単価から分析してみます。

データで見る押上駅周辺エリア

最高価格:8480万円 最低価格:1040万円
平均価格帯:約4158万円
販売物件数:96
※2023年3月20日現在

押上エリアの平均価格と売出戸数のグラフ

↑ 平均価格と売出戸数



押上エリアの平均価格と平均平米単価のグラフ


↑ 平均価格と平均平米単価


このエリアを一言で

👉売出物件数は少なめ
👉築10年以下と築30-40年程度が多い
👉最高価格は抑えめ、全体的に価格差は少ない

今回は、押上駅周辺エリアをピックアップ。押上駅・とうきょうスカイツリー駅の主に北側となる押上・向島・京島の3アドレスを合わせたエリアで見てみた。エリア内には、とうきょうスカイツリー駅(東武スカイツリーライン※/東武伊勢崎線)、押上駅(東武スカイツリーライン、京成押上線、都営浅草線、東京メトロ半蔵門線)、京成曳舟駅(京成押上線)の3つの駅がある。範囲外ではあるが、曳舟駅も徒歩圏内だ。
※「東武スカイツリーライン」は、東武伊勢崎線の浅草駅・押上駅〜東武動物公園駅の路線愛称名

東京スカイツリー®︎の建設が決まった2006年以降、墨田区は押上・とうきょうスカイツリー駅を中心にマスタープランを策定してまちづくりを進めてきた。向島・京島・押上エリアはもともと商業用地の割合が高く住商工が共存する地域だったこともあり、住宅はさほど多くない。近年は住宅も増加傾向にあるが、賃貸の方が多く分譲マンションは少なめ。

住宅と一体となった駅前大規模商業施設のような開発計画は現状では予定されていない。東武伊勢崎線の高架化やその高架下空間の活用など、既存の住民の暮らしやすさと新旧の文化を生かした観光地域としての共存を目指す開発が際立つ。週末にイベントが行われる隅田川公園、川沿いを散歩できる「北十間川親水テラス」、鉄道高架下商業施設「東京ミズマチ」など、気持ちのよい公共空間と賑わいづくりが続けられてきた。下町風情も残しつつ新しい風も取り入れた、独特の住環境が生まれている。

都心部へも直通でアクセスでき、利便性も高い。前述のように中古物件数は少ないため、希望条件の物件の売り出しは見逃すことのないようウォッチしたい。


エリア内のマンション・平米単価と販売戸数の推移

現時点で売り出し件数が多い中古マンションの平米単価と販売戸数の推移を見てみました。
2015年竣工のアトラスタワー曳舟、築32年のセトル中之郷、築年数40年近くとなるエクレール向島、いずれにおいても平米単価は安定しています。一般的には価格は新築時から下がり続けるものと考えると、資産価値は維持または上昇しているものと考えられます。

👉アトラスタワー曳舟(総戸数233戸、2015年竣工)
👉セトル中之郷(総戸数161戸、1990年竣工)
👉エクレール向島(総戸数50戸、1985年竣工)

気になるあのエリアの最新市況データを見る方法

今回は街としてのオリジナリティや価値が高まりつつあるエリアの代表例として、押上駅周辺エリアをピックアップしました。

連載「トレンド分析 “住宅購入市場のいま”」では、今回のように毎回1エリアをPICKUPして、その売り出し状況を深堀していきます。

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マンションジャーナル編集部

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