駒込・巣鴨エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

2023.06.07
駒込・巣鴨エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

いつどこで売り出されるかわからない中古マンション。
現在、どこのエリアでの売り出し物件数が多いのか。価格として手堅いのはどのエリアなのか・・etc.
住宅購入市場におけるトレンドを、毎回1エリアにフォーカスして数値ベースで考察します。
「今から買うべきエリア」を探している方はもちろん、「今購入を検討しているエリアを買うべきか」を考える参考値にもなるはず。

今回は、駒込・巣鴨エリアをPICKUP。
ソメイヨシノ発祥の地でもあり、歴史ある緑地に囲まれたこのエリア。その不動産マーケットは今、どうなっているのか?
売り出し物件数と平米単価から分析してみます。

データで見る駒込・巣鴨エリア

最高価格:1億4800万円 最低価格:860万円
平均価格帯:約4682万円
販売物件数:85
※2023年6月現在




↑ 平均価格と売出戸数




↑ 平均価格と平均平米単価


このエリアを一言で

👉 売出物件数は少なく、築30年以上の築古がメイン
👉70㎡以上の億超え物件が築10-20年の平均価格を押し上げ
👉築年数10年以下は、30〜40㎡台の物件が多め

今回は、豊島区の駒込・巣鴨エリアをピックアップ。駒込駅を中心とした駒込と、その西側である巣鴨の2アドレスで見てみた。どちらも六義園を有する文京区本駒込に接している。本エリアにおける最寄駅は、駒込駅(JR山手線・東京メトロ南北線)と巣鴨駅(JR山手線・都営地下鉄三田線)が最寄になる。両駅は徒歩10分程度で行くことができ、またJR山手線が利用できるため都内へのアクセスが便利なエリアだ。

江戸時代には武家屋敷と寺院が存在していた駒込エリア。明治以降になると武家屋敷の跡地が住宅地として開発され市街地が進むようになった。かつて武家屋敷の庭園が多く存在し園芸が盛んであったことから、桜の品種の代表格であるソメイヨシノ発祥の地でもある。駒込駅から北に徒歩10分程のところにある「染井霊園」は、多くのソメイヨシノがあり花見のスポットとして有名。また、南側には「江戸の二大庭園」と称される「六義園」があり、歴史ある緑地に囲まれている。

本エリアは、築30年以上の物件が多く、全体の約66%を占める。築10-20年は平均平米単価が140万円を超えているが、これは億ションが全体の価格を押し上げている形。一方、築年数10年以下は平米単価が約120万円で平均価格が約5200万円であるものの、30〜40㎡台の物件が多く、シングル向けの物件が多い。

歴史風情漂う当エリア周辺では、再開発が進んだ。特に、巣鴨駅の隣の大塚駅は、南北の駅前エリアの大規模改修工事を経て活気ある街並みへと進化している。2013年にはアトレなど商業施設が入る駅ビルが開業し、駅前の利便性が大きく向上。2021年には北口駅前が整備され、夜は四季を演出したライトアップが楽しめるほか、桜祭り、音楽祭などのイベントも行われている。また、JR大塚駅南口の再開発計画に向けて「大塚駅南口地区再開発準備組合」が2022年4月に発足。今後も新たな再開発計画が推進される予定だ。

JR山手線の駅である駒込駅と巣鴨駅の交通利便性と資産性は、言わずもがな。物件価格が高くなりがちな山手線沿線だが、このエリアは比較的リーズナブル。特に巣鴨は沿線の中で田端に次いで価格が安い(参考:2021年度レインズ年報マーケットウォッチ)。両駅とも下町情緒と活気あふれる商店街があり、日常の買い物には不便しない。巣鴨は「おばあちゃんの原宿」とも呼ばれる「巣鴨地蔵通り商店街」が有名。駒込駅には「駒込銀座商店街」「霜降銀座商店街」があり、飲食店や惣菜屋が豊富に揃う。百貨店や大型家電量販店、大型書店などが集まる池袋駅までも約5〜8分でアクセス可能。休日平日問わず、買い物エリアを使い分けられる。今後JR大塚駅南口の再開発が進めば、レトロな雰囲気を保ちつつ、より活気に溢れた街並みが形成され、人気が高まることが期待できる。


エリア内のマンション・平米単価と販売戸数の推移

現時点で売り出し件数が多い中古マンションの平米単価と販売戸数の推移を見てみました。

築25年のセザール巣鴨は、2022年12月以降現在まで平米単価102万円/㎡〜104万円/㎡で安定。築39年のハイネス第2巣鴨は、2022年8月から2023年6月現在では88万〜84万台前後で推移しています。築42年のモンテベルデ六義園は、2023年1月の81万円/㎡から下がり気味だったものの、2023年4月から上昇し、6月現在平米単価89万円/㎡台に。

👉セザール巣鴨(総戸数26、1998年竣工)
👉ハイネス第2巣鴨(総戸数77、1984年竣工)
👉モンテベルデ六義園(総戸数30、1981年竣工)

気になるあのエリアの最新市況データを見る方法

連載「トレンド分析 “住宅購入市場のいま”」では、今回のように毎回1エリアをPICKUPして、その売り出し状況を深堀していきます。

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