初台エリアの中古マンション市況｜トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

いつどこで売り出されるかわからない中古マンション。
現在、どこのエリアでの売り出し物件数が多いのか。価格として手堅いのはどのエリアなのか・・etc.
住宅購入市場におけるトレンドを、毎回１エリアにフォーカスして数値ベースで考察します。
「今から買うべきエリア」を探している方はもちろん、「今購入を検討しているエリアを買うべきか」を考える参考値にもなるはず。

今回は、初台エリアをPICKUP。
大都市新宿から一駅、駅直結の文化施設が街の中心にあるこのエリア。その不動産マーケットは今、どうなっているのか？
売り出し物件数と平米単価から分析してみます。

データで見る初台エリア

最高価格：2億3800万円　最低価格：1260万円
平均価格帯：約6370万円
販売物件数：157
※2023年5月現在

↑ 平均価格と売出戸数

↑ 平均価格と平均平米単価

このエリアを一言で

👉売出物件数は多め
👉築40-50年が最も多く全体の約3割を占める
👉20㎡以下から120㎡台までと幅広い

今回は、渋谷区の初台エリアをピックアップ。京王新線・初台駅を中心に、南北に広がる初台・本町アドレスで見てみた。本町の北側の一部は、都営大江戸線西新宿五丁目駅も利用可能だ。また、新宿駅と代々木駅までそれぞれ自転車で7分程度と便利な立地である。

初台エリアは初台駅周辺と甲州街道を挟んで南北に商店街が広がっており、中でも代表的なのは、「初台商盛会」、「不動通り商店街」。飲食店も多く、単身者・ファミリーともに日々便利に使える。また、東京オペラシティと新国立劇場が駅に直結しており、庶民的でありながらも文化的な雰囲気も漂う独特な街並みとなっている。

最も売り出しが多い物件は築40-50年で、市場の約39％を占める。また、20㎡以下から120㎡台までマンションのバリエーションは豊富。築20-30年は70㎡以上の物件割合が高く、本エリアでは最高価格帯の2億円超え物件も含まれるため、平米単価・平均価格ともに最も高くなっている。

当エリア周辺で注目しておきたい再開発が、「西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業」だ。新宿駅から京王新線初台駅付近の西新宿三丁目に国内最大の63階建てのタワーマンションが2029年竣工する予定だ。事業推進協力者・事業協力者の野村不動産、住友商事、東京建物、首都圏不燃建築公社、前田建設工業が手掛け、2029年に完成する見通し。オペラシティと繋がる初台駅〜新宿駅方面への歩行者デッキができるほか、初台駅にはバリアフリーの道路が整備され、当エリアの移動手段が大幅に改善されそうだ。地上63階建てのタワーマンションの総戸数は2棟合わせて3200戸となる予定であり、大規模マンションが少ない初台近辺では超大型タワーマンションとなる。さらに低層階には商業施設に加えて生活支援施設と保育園も誕生する予定だ。居住地としての利便性が高まり、老若男女問わずやさしいまちづくりがなされることによって、より活気ある街へと発展することが期待できる。

エリア内のマンション・平米単価と販売戸数の推移

現時点で売り出し件数が多い中古マンションの平米単価と販売戸数の推移を見てみました。

築3年のヴィークコート代々木参宮橋は、現在は175〜176万円/㎡の間で安定。築25年の東急ドエルプレステージ代々木公園は、2022年7月に163万円/㎡から一気に60万円以上高騰し、現在は230万円/㎡前後で推移しています。築47年のニューステイトメナーは、2022年8月に100万円/㎡台に到達後、一時91万円/㎡まで下落しつつも現在は96万円/㎡台前後で落ち着いています。

👉ヴィークコート代々木参宮橋（総戸数61、2020年竣工）
👉東急ドエルプレステージ代々木公園（総戸数26、1998年竣工）
👉ニューステイトメナー（総戸数892、1976年竣工）

気になるあのエリアの最新市況データを見る方法

今回は初台をピックアップしました。
連載「トレンド分析 “住宅購入市場のいま”」では、今回のように毎回１エリアをPICKUPして、その売り出し状況を深堀していきます。

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