なぜマンションの外壁は「タイル張り」が良いのか?

2016.06.20
なぜマンションの外壁は「タイル張り」が良いのか?
中古マンションの広告を見比べてみると、特徴として「外壁タイル貼り」と出ていたり、「タイル貼りの外観は重厚な雰囲気です」などと書かれてあります。やはり外壁はタイル貼りがいい?いくら間取りや立地が気に入っても、塗装の外壁のマンションはやめておいた方がいいのでしょうか?マンションの外壁について、調べてみました。 

監修者:針山昌幸

針山昌幸 プロフィール写真

株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
(Amazonランキング・ベストセラー1位)

マンション外壁の種類

青葉台マンションの外壁にはタイル貼り吹き付け塗装の2種類があります。新しいマンションではタイル貼りが主流ですが、古いマンションでは吹き付け塗装のものも多くあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

タイル貼り

外壁-w600-h600タイル貼りとはその名の通り、外壁の表面にタイルを貼って仕上げるものです。外壁タイルの種類は石材や磁器材など様々ですが、吹き付け塗装よりも高級感があり、また耐久性や耐火、耐水性にも優れているので、今や主流となっています。古いマンションでも磁器タイルを使ったものは、年月とともにタイルの色に深みが増して重厚な雰囲気を醸し出します。ヴィンテージマンションと呼ばれるマンションの多くに見られます。タイル貼りの施工方法にはいくつかありますが、その中の1つ圧着貼り工法では、下地モルタル面に貼り付け用モルタルを塗り付けて固まらないうちにタイルを1枚1枚押し込むように貼り付けていきます。また、工場でタイルを一体化させたパネルを造って、現場でそのパネルを取り付けていく外壁パネル工法などもあります。

吹き付け塗装(吹き付けタイル)

外壁1-w600-h600吹き付け塗装は吹き付けタイルとも呼びますが、表面がタイルになるわけではありません。外壁に合成樹脂とモルタルを混ぜ合わせた素材を吹き付けて塗っていく方法です。吹き付け塗装は、建設費は安価で工事も短期間で済み以前は多く見られましたが、タイル貼りより高級感に欠けるのは否めません。しかし、中には塗装をオレンジ色にして、手仕上げでコテの跡を残し、南欧の土壁風の外壁にしたり、工夫次第では魅力的な外壁にもなります。>>>中古マンションをお得に購入できるサービスとは?

タイルと塗装、どちらがいいの?

01a186fd411554b5900c22873c7664e7_mそれでは、タイル貼と吹き付け塗装、選ぶならどちらがいいのでしょう?

コンクリートを守る力

外壁のタイルや塗装はマンションの外観イメージを大きく左右し、見た目の良し悪しの印象に直結しますが、それと同時に、マンションのコンクリート本体を守る役割もしています。コンクリートは風雨や日光、二酸化炭素などが原因で劣化し、鉄筋が錆びて中で膨張するとそれがひび割れの原因となりますタイルや塗装はコンクリートを守り、劣化を遅らせる働きを持っています。風雨にさらされ塗装が剥げたり、地震などでひび割れが起きるとその力は弱まります。タイルの方が、完璧に覆い被さっているので、コンクリートを守る力は強いと言えます。

メンテナンスのしやすさ

タイルは耐久性が高く、貼り替えが必要なほどの劣化がすぐ起きる心配はありません。メンテナンスも大規模修繕工事の時に高圧洗浄などをすれば良く、建築時のコストは塗装よりも高いですが、メンテナンス費用は塗装よりかかりません。見た目の高級感と共に、これもタイルが人気の理由でした。しかし、施工方法が不良でタイルが浮いてしまったり、剥がれたりすることはあります。タイルが剥がれて落下、下を歩いていた人が負傷するという事故が相次いだことで、2008年からは打診検査が義務付けられています。タイル貼りなら絶対安心ではなく、しっかりした施工が行われていることが絶対条件となります。吹き付け塗装の場合は、時間経過とともに塗装が剥がれていきます。塗装が剥がれてしまうと、コンクリート本体が直接風雨にさらされますし、ひびがあれば染み込んでしまいます。塗装の場合、塗り直しが10年に1度は必要で、大規模修繕工事の際に実施されることが多いです。最初の工事費は安いのですが、修繕費がその分かかることになります。

中古マンションを選ぶ際の注意点

29898c1b293e574b972e09b2f2ceb634_m最後に、タイル貼り、吹き付け塗装それぞれの中古マンションを購入する際の注意点を確認しておきましょう。もしタイル貼りの中古マンションを購入する場合は、タイル貼りならどれでも塗装より良いと過信せず、タイルの表面がデコボコしているような物件には注意する必要があります。外壁すべてがタイル貼りというマンションもあれば、目立つ部分はタイル貼りだが、外部からは見えにくいベランダや共用廊下は吹き付け塗装の場合もあります。タイル貼りがいいと思う場合は、そういう見えにくい部分もしっかりチェックしましょう。いいなと思ったマンションが吹き付け塗装だった場合は、管理組合の記録などを閲覧して大規模修繕工事できちんと塗り直しが行われているかを確認しましょう。将来的に自分が入居した後でも外壁に限らず、様々な内容の大規模修繕が円滑に行われる確率を見極めることができます。築年数を経たマンションでも、ひび割れを丁寧に修繕した跡があれば、管理組合がきちんと把握してメンテナンスを行っているということになります。現在、吹き付け塗装のマンションにお住まいの場合、塗り直し等あまりメンテナンスにお金をかけたくないと思うかもしれませんが、こまめにメンテナンスをしていくことで、さらに大掛かりな修繕費用がかからずに済みます。管理組合で話し合い適切に行いましょう。>>>中古マンションをお得に購入できるサービスとは?
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マンションジャーナル編集部

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