中古になっても価値が落ちないヴィンテージマンションの魅力を徹底解剖!

2015.01.06
中古になっても価値が落ちないヴィンテージマンションの魅力を徹底解剖!
マンションを探していると「ヴィンテージマンション」という言葉を聞いた事があると思います。何となく「高いマンション」というイメージがあると思いますが、ヴィンテージマンションとは一体何なのでしょうか。

監修者:針山昌幸

針山昌幸 プロフィール写真

株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
(Amazonランキング・ベストセラー1位)

ヴィンテージマンションとは何か

「ヴィンテージ」とは元々ワインに使われていた言葉です。10年以上前に作られたワインのうち、当たり年のワインを「ヴィンテージワイン」と呼んでいるのです。そこから意味が広がり、今では「ヴィンテージ」という言葉は「特定の年に作られた良いもの」という意味で広く使われています。それではヴィンテージマンションとはどういう意味なのでしょうか。それは単純に値段が高いだけではなく、今でも価値を落とさず管理の行き届いたマンションのことを言います。ワインもいくら当たり年といえども、管理が行き届いていないと一気にダメなワインになってしまいます。マンションもワインと同じ様に、管理が行き届いて初めて「ヴィンテージ」と言えるのです。

代表的なヴィンテージマンション

日本の代表的なヴィンテージマンションをご紹介します。

広尾ガーデンヒルズ

広尾ガーデンヒルズ_ウエストヒル ウエストヒル広尾ガーデンヒルズは東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩5分の好立地にあります。広尾駅至近でありながら、緑に囲まれ非常に落ち着いた雰囲気を持っているのが特徴です。敷地面積は約6.6haと広大で、全15棟・合計1,181戸と山手線の内側では最大規模のマンションとなっています。1986年に分譲された時は76〜127万円/m²程度であった価格は後のバブル時代、中古市場で最高900万円/m²程度にまで跳ね上がりました。広尾ガーデンヒルズは15棟のマンションから構成されています。広尾ガーデンヒルズ全体の管理センターには専門の建築士や、マンション管理士がいて、マンションの管理にあたっています。15棟のマンションはデザインが統一され、電柱はなく、10m以上の並木が並びます。既に築30年を超えますが、未だにその値段は下がらず人気を保っています。まさに「日本を代表するヴィンテージマンション」です。

ドムスマンションシリーズ

ドムス南麻布伝説のヴィンテージマンションと言っても差し支えないのが「ドムスマンション」です。ドムスマンションは1979年から93年までに計20棟建てられたマンションシリーズです。どのマンションも麻布・青山など都心の一等住宅街にのみ建てられました。ドムスマンションシリーズの中でも一番有名なのが「ドムス南麻布」分譲価格は1戸あたり平均価格で18億8,930万円、最高価格はなんと27億5,250万円でした。天高は3.0メートル、内装材はメープル、チーク、マホガニーなどの高級木材を使用、塗装は宮内庁造営を手がける熟練の職人が手がけ、キッチンはドイツのジーマティック社製、浴槽・便器などはフランスのジャコブドラフォン社製、ドアハンドルはフランスのフォンテーヌ社製、照明器具はフランスのバカラ社製と凝りに凝った造りになっています。またマンションの管理も徹底したものがあります。ドムスマンションシリーズが分譲された当時、まだ管理人常駐の24時間管理は一般的ではありませんでしたが、いち早くこの方式を導入したのはドムスマンションです。
当社の基本理念は「ドムス」の長い歴史とともに培われ他のマンション管理会社とは全く異なる「ドムス文化」とも呼ばれる独自の管理文化を開花させました・・・当社は創業以来「キレイなところをキレイに磨く」「壊れる前に対処する」という精神をマンション管理の基本理念にして今日に至っています。経年による劣化、損耗はどんなマンションといえども避けることは出来ませんが日常管理の中で、たとえ小さなことでも丁寧に汲み取っていくことがマンション管理の基本なのです。
管理会社 ドムスレジデンシャルエステート株式会社 WEBページより

配管メンテナンスのしやすさも大事

マンションとして長く住み続けていくには、そのメンテナンス性も大事になってきます。これはマンションに限ったことではなく、どの建物でも同じ事です。建物をメンテナンスしていく上で特に大事なのが水道や電気などの配管です。コンクリートによる躯体が人間でいう体だとすると、配管は血管にあたります。血管が機能しなくなってしまうと、生きていくことが出来ません。コンクリートは寿命が長く、ものによっては100年耐久するものもあります。つまりマンションの建物それ自体よりも、建物の中をめぐる配管の方が先に駄目になってしまうのです。ここで大事になるのが「いかに配管の交換が簡単か」ということです。昔のマンションですと、配管がコンクリートの中に埋まってしまっており、交換することが出来ませんでした。配管スペースが一カ所にまとまっていたり、二重床にすることによって配管のメンテナンスは容易になります。

まとめ

ご紹介した広尾ガーデンヒルズは、広尾駅から歩いて行くと、並木に囲まれた緩やかな坂道をのぼり、抜けたところから建物が始まります。統一されたデザインと、管理の行き届いた建物、並木とゆるやかな高台の勾配が合わさり何とも言えない特別感を醸成しています。「ヴィンテージ」は特別な存在です。それがモノであれ、マンションであれ、持つ人が「誇りを持てるかどうか」が重要な要素になってくるのではないでしょうか。
株式会社Housmart
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マンションジャーナル編集部

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