【住宅ローン】銀行の保証料とネット銀行の事務手数料について知っておきたいこと
2017.07.17
近年急速にシェアを広げている「ネット銀行」。ネット銀行は通常のように店舗を構える必要がなく、パソコンやスマホ上でいつでも各種サービスが利用できるので、銀行と比較してコストがかからない分金利が安くなります。しかし、その分「事務手数料」が通常の銀行と比較して割高というデメリットもあります。ネット銀行と大手銀行の事務手数料や、保証料などについて詳しくみていきましょう。
監修者:針山昌幸
事務手数料とは?
事務手数料は住宅ローンを組む時に、「金融機関に支払う手数料」のことを言います。事務手数料は、低額で支払う場合と、融資額の0.2~5%ほどを支払うパターンがあります。借り入れをする金融機関によって金額が変わるので、数社から見積もりを取って慎重に検討すべきでしょう。ネット銀行の事務手数料の相場
ネット銀行の事務手数料の相場は、5万円から。多くの銀行では、融資額の2.1%に設定されています。大都市のメガバンクの事務手数料が31,500円であることを考えれば、ネット銀行の方が割高と言えるでしょう。住宅ローンの借り入れや融資の際には、ネット銀行の金利の低さだけを見て借り換えや融資を決めると失敗してしまうこともあります。全体的な費用をきちんと試算するようにしましょう。保証料とは?
保証料とは、住宅ローンを提供している銀行が、保証会社に保証を付けるために必要な費用のこと。借りた人がローンを支払えない状態になった場合、保証会社にローンを肩代わりしてもらうために必要な料金ということになります。そのため保証料を融資する際の前提条件にしている銀行も多くあります。保証料の相場
大手都市銀行などのメガバンクや地銀では、事務手数料を安くしている代わりに、保証料は借入額の2.1%と比較的高額になっています。対してネット銀行では、逆に高い事務手数料を支払う分、保証料は借入額の0.2%と低い設定になっています。内枠方式と外枠方式
保証料には、一括で支払う「外枠方式」と、金利に上乗せして支払う「内枠方式」があります。どちらが有利かは融資額や融資期間などによってケースバイケースになりますが、一般的には外枠式の方が有利だと言われています。住宅ローンは長期にわたる返済になるため、返済が続く限り保証料も支払い続けなければならない内枠式は不利になりやすいのです。銀行の保証料とネット銀行の事務手数料を比較しよう
銀行の保証料と、ネット銀行の事務手数料を比して、実際にどちらがお得なのか比較してみましょう。保証料
ネット銀行では借入額の0.2%や無料というところもありますが、銀行では以下のようになっています。ある銀行の場合を見ると外枠方式、借入額3千万円、借入期間35年、元利均等返済の場合、61万8千円~247万3千円程度となっています。このように保証料の幅が広いのは、信頼できる人の場合は最低ラインの61万円、そうでない場合は状況によって金額が変わるからです。事務手数料
事務手数料は、大手銀行の場合31,500円となっているのに対して、ネット銀行では5万円~融資額の2.1%ですので、3千万円のローンを組んだ場合最高で63万円となる場合もあります。まとめ
住宅の購入は、多くの人にとって一生に一度きりの大きな買い物。金利の低さや手数料の低さを強調している金融機関も多くありますが、それだけに捉われずに、金利、手数料、サービス内容も含めた総返済額で比較検討することが大切です。株式会社Housmart
マンションジャーナル編集部
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