南砂エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

2024.01.05
南砂エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

いつどこで売り出されるかわからない中古マンション。
現在、どこのエリアでの売り出し物件数が多いのか。価格として手堅いのはどのエリアなのか・・etc.
住宅購入市場におけるトレンドを、毎回1エリアにフォーカスして数値ベースで考察します。
「今から買うべきエリア」を探している方はもちろん、「今購入を検討しているエリアを買うべきか」を考える参考値にもなるはず。

今回は、南砂エリアをPICKUP。
江東区の東側に位置しショッピングセンターや水辺沿いの緑地など、ゆったりとした空気が流れるベッドタウンとして整えられてきたこのエリア。その不動産マーケットは今、どうなっているのか?
売り出し物件数と平米単価から分析してみます。

データで見る南砂エリア

最高価格:9720万円 最低価格:1190万円
平均価格帯:約4254万円
販売物件数:68
※2023年12月現在


南砂_ 平均価格と売出戸数


↑ 平均価格と売出戸数



南砂_平均価格と平均平米単価

↑ 平均価格と平均平米単価


このエリアを一言で

👉売出物件数は少ない。築40-50年が市場全体の57%を占める
👉平米数は50〜70㎡台の売り出しが多め
👉築10-20年は南砂1丁目・5丁目寄りに集まる
👉物件価格は全体的にリーズナブル

今回は、江東区の南砂エリアをピックアップ。東側に隣接する東砂アドレスは荒川に面し、川を越えれば江戸川区である。最寄駅は南砂町駅(東京メトロ東西線)となる。
                                           
◾️この街の歴史・街並み・特色
南砂エリアは、江戸時代の農民・土木技術者である砂村新左衛門によって江戸近郊の農産地として開拓された。「砂村新田」と呼ばれ、当時はスイカ、カボチャ、キュウリ、ナス、ネギなどが特産品であった。明治時代は海苔やカキ、金魚の養殖が盛んに行われ、大正時代末頃から工業化が進んだ。最寄駅である南砂町駅の北側には仙台堀川が流れ、周辺は緑豊かな景観が広がっている。戦後は都営住宅団地が多く建設されベッドタウンに。近年の再開発で大型商業施設ができ公園や緑地も整備されるなど、時代のニーズを踏まえた住宅地として大きく飛躍した。

◾️中古マンションの売り出し状況
本エリアの売出物件は少なめ。売り出し物件の半分以上が築40-50年の物件であり、市場全体の57%を占める。物件面積は50〜70㎡台の売り出しが多く、30㎡以下のシングル向けの物件は僅少だ。売り出し物件は100戸以上の中・大規模マンションが主軸で、築10-20年は南砂アドレスの特に南側、1丁目・5丁目に集まっている。

同じ江東区で北側に位置する亀戸エリアと比較すると、南砂エリアの平均平米単価は、亀戸エリアと近しい。亀戸エリアは築10-20年が90万円/㎡、築20-30年が82万円/㎡、築30-40年は63万円/㎡、築40-50年は59万円/㎡となるのに対して、南砂エリアは築10-20年が92万円/㎡、築20-30年が75万円/㎡、築30-40年が68万円/㎡、築40-50年が58万円/㎡と、年代によって多少割安のレンジは入れ替わる。亀戸エリアは2022年4月に駅前が大きく再開発されタワーマンションが完成するなど変化が著しく、築10年以下の物件が平米単価を大きく引き上げている(詳細は上記リンク先を参照)。一方で南砂エリアは、築10年以下の売り出しはない。

◾️今後の発展の見込み、再開発予定
南砂町駅周辺では、平成10年に決定した「新砂地区地区計画」において、「歩行者空間・みどりのネットワークの形成などにより良好な都市環境を創出し、商業・住宅・医療等の都市機能が複合した市街地の形成を行う」ことが掲げられ、その後開発が進められた。2008年に開業した「ショッピングセンターSUNAMO(スナモ)」や「トピレックプラザ」などの複合型商業施設が再開発によりできるなど、生活利便性も大きく向上、公園も新設されることで緑地も増え、住みやすい街に変わってきた。現在、南砂町駅(東京メトロ東西線)では東西線の輸送力増強を図るため、2024年に南砂町駅の線路・ホーム増設工事が行われる。また、南砂町駅から南側に位置する新砂2丁目・3丁目では「新砂二・三丁目地区地区計画」が2022年1月に策定された。現在は工場や倉庫・運輸関係施設が多いエリアだが、今後は駅北側と同様に住環境としての整備が進む予定だ。歩行者により優しい道路として整備されるほか、公園や緑道を増設。駅南側の既存公園と繋がりを持たせるような公園や、運河沿いの公園も設置される計画だ。水辺の立地を活かした「水と緑の潤いあるまちづくり」により交通・商業・憩いがバランスよく存在する住宅地として今後土地の資産性が高まっていくことに期待したい。

◾️この街の住みやすさ
本エリアでは、南砂町駅(東京メトロ東西線)から日本橋駅まで約10分、大手町駅まで約12分とオフィス街まで乗り換えなしでアクセスできる。東京駅・渋谷駅・池袋駅などの都内主要駅までも乗り換え1回で30分程度で行くことができるため交通利便は良好だ。

南町エリアでは、駅周辺にスーパーやショッピング施設も揃う。駅から徒歩8分ある場所には「イオンスタイル南砂」があり、食材から日用雑貨、家電製品まで揃う。また、南砂町駅から南側に向かって徒歩7分の場所には、「南砂町ショッピングセンターSUNAMO」があり、スーパーの「ダイエー 南砂町スナモ店」をはじめ「ユニクロ」や「無印良品」も揃い日頃の買い物には困らない。駅から10分の場所には25時まで営業のスーパー「ワイズディスカ 東砂店」もあるため、買い物が夜遅くなっても気軽に立ち寄ることができ安心だ。南砂駅から徒歩3分の場所には「ヤマダ電機 南砂町店」も揃う。当エリアには下町風情が残るスポットもある。南砂町駅から明治通り沿いに向かって徒歩約10分歩くと、「仙気稲荷神社」や、駅からバスを利用して約12分のところには「東京三大銀座」の1つである商店街「砂町銀座商店街」がある。商店街には老舗の食品店や八百屋、日用雑貨店など昭和色濃く残るお店が集まり、散策しながら買い物が楽しめる。緑豊かな景観が広がる南砂エリアでは、駅からすぐある場所に小さな山の滑り台が目印の「南砂三丁目公園」があり、遊具や健康器具が備わっているため子どもが身体を動かしながら遊ぶことができる。駅から徒歩10分のところには、面積10.4haを誇る都内最大の親水公園「仙台堀川公園」や都電の軌道跡を散歩道として整備した公園「南砂緑道公園」があり、子どもから大人まで憩いの場となっている。また、江東区では子育て支援制度が充実している。私立幼稚園等に通園する園児の保護者の負担を軽減する補助金制度「私立幼稚園等保護者補助金」や、中学校卒業前までの子どもを対象に医療費を助成する「子ども医療費助成」など支援制度が手厚く、安心して子育てできる環境が整っている。

オフィス街や都内主要駅まで乗り換え1回でアクセスできる交通利便の良さに加えて、再開発で誕生した大型商業施設や緑地により住みやすさが向上した南砂エリア。江東区の子育て支援も手厚いためファミリー層を中心に人気が高まりつつある。先述のように今後も南砂エリアの開発は進む予定であり、すでに開発がほぼ完了した江東区内の他エリアと比較すると現段階ではまだ求めやすい価格であるため、今が買い時といえそうだ。売出物件数は少ないため、売り出し状況をこまめにチェックして買い逃しのないようにしたい。


エリア内のマンション・平米単価と販売戸数の推移

現時点で売り出し件数が多い中古マンションの平米単価と販売戸数の推移を見てみました。

築13年のテラス東陽町ネクスタワーは、2022年9月に98万円/㎡から2023年6月には96万円/㎡まで下落。2023年7月には99万円/㎡まで上昇、2023年11月には94万円/㎡と上下を繰り返し、2023年12月現在は平米単価98万円/㎡に。築39年の東陽町公園ハイツ壱番館は、2022年7月から2023年2月まで61〜65万円/㎡の間を維持。その後、2023年4月に66万円/㎡から徐々に下落傾向に転じ、2023年8月に58万円/㎡まで下落。2023年10月に65万円/㎡まで回復したものの再び下落し始め、2023年12月現在は平米単価58万円/㎡で推移しています。築49年の南砂住宅 2号棟は、2022年12月に59万円/㎡から2023年2月に63万円/㎡まで上昇。2023年6月まで62万円〜63万円/㎡の間を維持し、2023年7月には59万円/㎡まで下落。2023年12月現在は平米単価62万円/㎡まで再び回復傾向に。

👉テラス東陽町ネクスタワー(総戸数168、2010年竣工)
👉東陽町公園ハイツ壱番館(総戸数126、1984年竣工)
👉南砂住宅 2号棟(総戸数559、1974年竣工)

気になるあのエリアの最新市況データを見る方法

連載「トレンド分析 “住宅購入市場のいま”」では、今回のように毎回1エリアをPICKUPして、その売り出し状況を深堀していきます。

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