【2024年最新版】都内公立小学校人気ランキング50位発表!最も値上がりした人気学区は?
お子さんを公立小学校に通わせたいご家庭において、やはり気になるのが「学区」。「学区が変わらないように、同じ学区内で住み替えたい」「同じ区内の◯◯小学校が評判が良いから、その学区内に引っ越したい」など、検討中の方もいらっしゃるでしょう。
人気学区であれば、その学区域にあるマンションの価格・資産価値にも影響を及ぼします。そこで今回マンションジャーナルでは、学区にまつわるいろんな指標を元にランキングを独自に算出してみました。
①区ごとの公立小学校卒業生の国立・私立中学校への進学率
②人気学区ランキング50位
③学区ごとの中古マンションの値上がり率ランキング
>>昨年の結果はこちら
国立・私立中学校への進学率ランキング
まずは都内公立小学校を卒業した生徒の国立・私立中学校への進学率を、東京23区で比較しランキングにしてみましょう。2023年10月末に東京都教育委員会から発表された令和5年度 公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(令和3年度)の進路状況調査編】から算出しています。
結果はこちら。進学率の高い順に上位10位を並べています。
ご覧の通り、教育環境が整う区として都内でも名高い文京区が、他区をおさえて頭ひとつ抜け出ている形です。この順位は、例年変わりません。それほどに「都内で教育環境といえば、文京区」というほどのブランド力を誇ります。東京大学を筆頭に、国立・私立大学からその付属幼稚園まで、名門とされる教育機関が多数集積しているエリア。教育熱心な家庭が多く、今年のデータでも2人にひとりが受験が必要な学校にいくという数値結果は、その表れだといえます。
合わせて、昨年対比で順位変動はあったのかについても見てみましょう。
多少順位変動はあるものの、ランクインしている顔ぶれに大きな差はないようです。それよりも気になるのは、全体的に国立・私立進学率が上昇傾向にあることでしょう。23区のうち14区が昨年よりも高い進学率を示す結果となりました。
2023年東京23区公立小学校人気ランキングTOP50!
では、次に具体的に学校ごとの人気も見てみましょう。中古マンションの購入・売却ができるアプリ「カウル」では、学区から中古マンションを検索することができます。そこで、物件の希望条件として設定された学区データから、人気学区をランキングにまとめました。上位50位がこちらです。
順位 | 学校名 | エリア | 値上がり率 |
---|---|---|---|
1 | 文京区立誠之小学校 | 文京区 | 38.91% |
2 | 文京区立窪町小学校 | 文京区 | 32.07% |
3 | 文京区立昭和小学校 | 文京区 | 24.80% |
4 | 文京区立千駄木小学校 | 文京区 | 32.10% |
5 | 目黒区立東山小学校 | 目黒区 | 29.48% |
6 | 千代田区立番町小学校 | 千代田区 | 39.57% |
7 | 中央区立久松小学校 | 中央区 | 23.98% |
8 | 港区立白金小学校 | 港区 | 30.08% |
9 | 千代田区立麹町小学校 | 千代田区 | 44.49% |
10 | 品川区立第三日野小学校 | 品川区 | 30.32% |
11 | 港区立青南小学校 | 港区 | 41.52% |
12 | 世田谷区立桜町小学校 | 世田谷区 | 28.50% |
13 | 大田区立山王小学校 | 大田区 | 23.70% |
14 | 品川区立御殿山小学校 | 品川区 | 41.25% |
15 | 世田谷区立明正小学校 | 世田谷区 | 25.63% |
16 | 文京区立第六中学校 | 文京区 | 37.10% |
17 | 文京区立本郷小学校 | 文京区 | 32.69% |
18 | 港区立笄小学校 | 港区 | 42.29% |
19 | 千代田区立九段小学校 | 千代田区 | 38.69% |
20 | 千代田区立麹町中学校 | 千代田区 | 39.05% |
21 | 板橋区立金沢小学校 | 板橋区 | 31.33% |
22 | 世田谷区立松丘小学校 | 世田谷区 | 27.17% |
23 | 目黒区立大岡山小学校 | 目黒区 | 38.89% |
24 | 文京区立柳町小学校 | 文京区 | 34.22% |
25 | 港区立高輪台小学校 | 港区 | 41.23% |
26 | 台東区立蔵前小学校 | 台東区 | 27.05% |
27 | 江東区立明治小学校 | 江東区 | 30.89% |
28 | 文京区立湯島小学校 | 文京区 | 22.54% |
29 | 港区立東町小学校 | 港区 | 27.36% |
30 | 世田谷区立山野小学校 | 世田谷区 | 30.52% |
31 | 北区立滝野川第四小学校 | 北区 | 24.52% |
32 | 品川区立芳水小学校 | 品川区 | 28.65% |
33 | 中央区立有馬小学校 | 中央区 | 31.44% |
34 | 世田谷区立桜小学校 | 世田谷区 | 20.08% |
35 | 中央区立日本橋小学校 | 中央区 | 21.48% |
36 | 江東区立豊洲北小学校 | 江東区 | 57.42% |
37 | 文京区立音羽中学校 | 文京区 | 32.57% |
38 | 世田谷区立二子玉川小学校 | 世田谷区 | 26.89% |
39 | 港区立赤羽小学校 | 港区 | 46.30% |
40 | 文京区立小日向台町小学校 | 文京区 | 26.12% |
41 | 墨田区立二葉小学校 | 墨田区 | 22.83% |
42 | 江戸川区立清新第一小学校 | 江戸川区 | 20.31% |
43 | 文京区立関口台町小学校 | 文京区 | 33.40% |
44 | 品川区立日野学園(小学校) | 品川区 | 34.87% |
45 | 品川区立立会小学校 | 品川区 | 34.52% |
46 | 目黒区立中目黒小学校 | 目黒区 | 32.09% |
47 | 江東区立第五大島小学校 | 江東区 | 21.28% |
48 | 墨田区立両国小学校 | 墨田区 | 27.59% |
49 | 世田谷区立駒沢小学校 | 世田谷区 | 23.49% |
50 | 目黒区立烏森小学校 | 目黒区 | 31.70% |
※2023年12月時点で販売されている中古マンションが10棟以上ある学区のみをランキング化、10棟に満たない学区は除外して算出
昨年の結果と比較しても、顔ぶれに大きく変わりはありません。上位4校を占めるのは通称「3S1K」と呼ばれる文京区の名門公立小学校。5位の目黒区立東山小学校、6位の千代田区立番町小学校、8位の港区立白金小学校、9位の千代田区立麹町小学校も、都内でも名門公立小学校としてよく知られる学校です。また、7位の中央区立久松小学校は明治6年開校の伝統校。2022年の150周年記念式典には秋篠宮親王・同妃が臨席されました。
表の一番右側の列に並ぶ数字は、各小学校の学区内にある中古マンションごとの価格を2023年12月と2019年で比較し、その値上がり幅を%で表したものです。(※各学区内の中古マンションをそれぞれマンションごとに個別で値上がりを算出し、学区ごとに平均を算出しています。また、売出件数が僅少であるエリアは除いています)
人気の高い公立小学校の通学区内に立地するマンションは、その学区内であるというだけで高値がつくことがあります。とするならば、人気ランキングと値上がり率順位にも関連性がつくのでは?・・と思うところですが、こうして見ると実際にはそうともいえないようです。逆にいえば、すでに高値がついているエリアであるために価格が高止まりしており、大きな値上がり幅は見せなかった結果とも考えられます。
東京23区公立小学校区「中古マンション値上がり学区ランキング」
では今後は、値上がり幅が大きい学区順に並べてみましょう。先述の方法と同じ方法で、東京23区公立小学校区内の「中古マンション値上がり学区ランキング」を出してみたのがこちらです。
順位 | 学校名 | エリア | 値上がり率 |
---|---|---|---|
1 | 江東区立豊洲北小学校 | 江東区 | 57.42% |
2 | 豊島区立池袋第一小学校 | 豊島区 | 50.50% |
3 | 江東区立元加賀小学校 | 江東区 | 48.78% |
4 | 江東区立豊洲小学校 | 江東区 | 46.85% |
5 | 千代田区立富士見小学校 | 千代田区 | 46.42% |
6 | 港区立赤羽小学校 | 港区 | 46.30% |
7 | 江東区立枝川小学校 | 江東区 | 45.83% |
8 | 新宿区立市谷小学校 | 新宿区 | 44.91% |
9 | 千代田区立麹町小学校 | 千代田区 | 44.49% |
10 | 中央区立豊海小学校 | 中央区 | 43.80% |
11 | 練馬区立北町小学校 | 練馬区 | 43.09% |
12 | 港区立港南小学校 | 港区 | 42.92% |
13 | 港区立麻布小学校 | 港区 | 42.57% |
14 | 港区立笄小学校 | 港区 | 42.29% |
15 | 港区立赤坂小学校 | 港区 | 41.53% |
16 | 港区立青南小学校 | 港区 | 41.52% |
17 | 品川区立御殿山小学校 | 品川区 | 41.25% |
18 | 新宿区立江戸川小学校 | 新宿区 | 41.25% |
19 | 港区立高輪台小学校 | 港区 | 41.23% |
20 | 目黒区立碑小学校 | 目黒区 | 41.11% |
21 | 港区立南山小学校 | 港区 | 41.03% |
22 | 港区立白金の丘学園白金の丘小学校 | 港区 | 40.27% |
23 | 世田谷区立東深沢小学校 | 世田谷区 | 40.05% |
24 | 新宿区立愛日小学校 | 新宿区 | 39.96% |
25 | 千代田区立番町小学校 | 千代田区 | 39.57% |
26 | 中央区立月島第三小学校 | 中央区 | 39.12% |
27 | 渋谷区立神宮前小学校 | 渋谷区 | 38.96% |
28 | 世田谷区立山崎小学校 | 世田谷区 | 38.95% |
29 | 文京区立誠之小学校 | 文京区 | 38.91% |
30 | 目黒区立大岡山小学校 | 目黒区 | 38.89% |
31 | 千代田区立九段小学校 | 千代田区 | 38.69% |
32 | 江東区立第四砂町小学校 | 江東区 | 38.60% |
33 | 葛飾区立川端小学校 | 葛飾区 | 38.29% |
34 | 港区立青山小学校 | 港区 | 37.23% |
35 | 渋谷区立西原小学校 | 渋谷区 | 37.19% |
36 | 目黒区立菅刈小学校 | 目黒区 | 37.03% |
37 | 品川区立城南第二小学校 | 品川区 | 36.71% |
38 | 江東区立第一大島小学校 | 江東区 | 36.43% |
39 | 渋谷区立加計塚小学校 | 渋谷区 | 36.42% |
40 | 文京区立青柳小学校 | 文京区 | 35.89% |
41 | 江東区立第二亀戸小学校 | 江東区 | 35.77% |
42 | 北区立西浮間小学校 | 北区 | 35.71% |
43 | 江東区立第二辰巳小学校 | 江東区 | 35.37% |
44 | 港区立御成門小学校 | 港区 | 35.24% |
45 | 品川区立台場小学校 | 品川区 | 35.24% |
46 | 文京区立礫川小学校 | 文京区 | 34.99% |
47 | 足立区立足立小学校 | 足立区 | 34.77% |
48 | 品川区立立会小学校 | 品川区 | 34.52% |
49 | 港区立本村小学校 | 港区 | 34.23% |
50 | 文京区立柳町小学校 | 文京区 | 34.22% |
特定の学区域内のマンションに値上がりが見られる場合、考えられる主な理由は、①再開発による小学校周辺の魅力向上 ②改築等による人気上昇 などです。
上位10位のうち7位が江東区。この背景にあるのは、再開発の影響です。再開発によってまちづくりと一体となって新しく開校した公立小学校は、先進的なカリキュラムや校風、それに則った校舎設計、最新設備などを備えているケースが多くあります。
最も値上がり幅が大きかったのは、江東区立豊洲北小学校。再開発によるタワーマンション建設が進む豊洲において、児童数増加を見込んで2007年に開校したまだ15年ほどの新しい学校です。「ザ・豊洲タワー」(2009年築)の隣接区画にあり、「シティタワーズ豊洲ザ・シンボル」(2009年築)や「シティタワー豊洲ザ・ツイン ノースタワー」(2009年築)も同じ並び。それぞれのタワーマンションから豊洲北小学校までは、道路を渡らず歩道のみで通学可能。子育て世帯にとってこれ以上ないほど通学しやすく安心できる区画です。ファミリー層から安定的な需要があることで、この学区域のマンションが値上がりを続けていることが推測できます。
なお、豊洲北小学校の学区は豊洲1〜3丁目。4位にランクインしている江東区立豊洲小学校は豊洲4丁目と枝川1丁目(14番20号を除く)が通学区となっており、歴史的にはこちらのほうが古く1947年に開校しています。この豊洲4丁目はもともと全13棟の都営住宅が広がる区域で、豊洲再開発の最終章とも言われ、現在都営住宅の建て替えが進められている最中です。タワーマンション群と一体で開発されたことで高い居住需要を生み出した好例といえる豊洲北小学校学区域。対して、街の構成要素は異なるもののリニューアルが約束されている豊洲小学校の学区域。その物件価格が今後どうなるかは気になるところです。
また、2位にランクインしている豊島区立池袋第一小学校は、令和4年9月に新校舎が完成。「森の中の学校」をコンセプトとし、木材を多用した校舎、吹き抜けや広場空間、畳スペースを設けた図書館のような「学習情報センター」にビオトープなど、子どもたちの学ぶ意欲や好奇心を伸ばしてくれそうな開放的な設計がなされています。
6位の江東区立枝川小学校は、塩浜2丁目(29番を除く)・枝川1丁目、枝川2〜3丁目の一部、潮見1〜2丁目が通学区。当エリアは、「潮見地区まちづくり方針」のもとに開発が進められる予定です。計画には枝川小学校のみでは児童受け入れ人数が飽和することを見越した小学校の新設も見込まれ、「特色ある教育活動が可能な施設とする」「バリアフリー化や環境に考慮した学校施設」「地域住民との共同利用ができる施設」などが掲げられています。また東京メトロ有楽町線(豊洲−住吉)の延伸で(仮称)枝川駅が新設される計画もあり、長期的な視野で期待がもてるエリアといえます。
学区重視でマンションを選ぶ時は必ず事前確認を
お子様のより良い教育環境のために、より評判がいい隣の小学校の通学区域内に引っ越したり、逆に学区が変わらないように注意して住み替えたりと、学区を基準として引っ越しを検討するご家庭はいつの時代も少なくありません。前述の学区ごとの値上がり率には、ミクロなレベルでの住宅ニーズが反映されていることがわかります。その背景にある街の発展や将来性を推しはかる一つの基準値にもなるでしょう。
なお、湾岸エリアなどタワーマンションが林立する区域をはじめ、特に都内では学区が非常に複雑になっている場合があります。同じ丁目や番地の隣り合うタワーマンション同士であっても学区が異なるケースも少なくありません。また、年によって変更が行われる場合も。必ず事前に最新情報を各自治体の公式サイトや窓口にてよく確認するようにしましょう。
ライフステージによって、適切な住まいの形は変わります。将来の自分や家族の「未来」の選択肢の幅を狭めないためには、住み替えを想定して売却しやすいマンションを選ぶことが重要です。より良い教育環境を求めるなら、私立中学校にお子さんを通わせることも一つの手ですが、「学区観点で住まいの引っ越しを検討する」ことも手段の一つ。教育環境として優れているとされるいわゆる文教エリアは、落ち着いた住環境であるケースが多いため、住まう場所としてのアドバンテージも大いにあります。学区として定評があるエリアは価格も保たれやすいため、「買っていいマンション」を見極める参考値の一つにしてみてください。
マンションジャーナル編集部
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