マンションの内廊下のメリット・デメリットとは?
今回は、内廊下と外廊下のそれぞれの特徴と合わせて、メリット・デメリットについて解説します。
監修者:針山昌幸
マンションの内廊下と外廊下の特徴
マンションの内廊下と外廊下にはそれぞれ特徴があります。
内廊下マンションの特徴
内廊下は、廊下が室内にある設計を指します。ホテルの客室につながる廊下と似た構造になっており、高級感があるため都心のハイグレードマンションやタワーマンションで多く採用されています。
廊下が完全に建物の内部にある形であり、外気に触れることがありません。基本的には自然光が入らないつくりのため、明るさは照明のみ。ムードを高めるため、照明が暗めに設定されていることもあります。マンションの外の天候や気温に左右されず、空調等によりいつでも快適な状態が保たれています。
新築マンションの広告で、「ホテルライクな〜・・」という表現をされることも多く、まさにホテルを思わせる高級感が、内廊下の最大の特徴といえます。
外廊下マンションの特徴
一方、外廊下は、廊下が室外にあるタイプ。「開放廊下」と呼ばれることもあります。築年数が経っている物件に特に多く見られる仕様です。
外気に触れているため、風通しがよいことが特徴。玄関をあけたら外部空間なので、いつでも開放感が感じられます。
内廊下のメリット・デメリット
内廊下のメリット
内廊下最大のメリットは、その高級感で得られる充足感とも言えます。内廊下を通って家を出たり帰宅したり、まるでホテルにいるような感覚が毎日味わえます。
利便性としてのメリットも多くあります。建物の内部にあるため、悪天候下でも快適に建物内を移動することができ、一年を通して気温などが安定しています。
また、内廊下であれば外部からの騒音を軽減し、静かな環境で過ごせることも長所です。高級感を高めるために絨毯敷きになっていることが多いため、足音も響きにくくなっています。遅い時間の帰宅でも音を気にする必要がなく、同じマンション内の住民同士のトラブルを避けることにも一躍買ってくれます。
さらに、外部からの侵入者を防ぐというセキュリティ上のメリットもあります。マンションの住民以外に住戸を知られる心配は少ないでしょう。
内廊下のデメリット
プライバシーを保ち、天候の影響を受けずに済むというメリットがある一方、廊下に窓がないため外からの光は入ってきません。明るさや開放感は得づらいでしょう。
また、内廊下は壁の建設が必要であるため、修繕費用が高くなるリスクが発生します。外廊下に比べて価格が高めになる内廊下ですが、仕様が良いほどさらに物件価格が上がり、加えてランニングコストが掛かる分だけ月々の管理費や修繕積立金が高くなります。
外廊下のメリット・デメリット
外廊下のメリット
外廊下は部屋の入り口が外部に面しているため、自然光が得られることや風通しがよいことが大きなメリットです。玄関を出てすぐ外部空間なので、その日の天候や季節の変化も確認しやすいでしょう。
また壁がないことで内廊下に比べ、メンテナンスや修繕にかかる費用が軽くなります。購入費用や月々の支払い金額がおさえられます。
さらに、部屋の入り口まで来客や配達業者が直接アクセスできるため、荷物の受け取りに時間がかかるなどの煩わしさはありません。災害時が起きた際には屋外に逃げやすいという安心感もあります。
外廊下のデメリット
廊下が共有部分になるため、寒暖の影響を受けやすいほか、生活面において騒音や臭いが伝わる場合があります。また、防犯性が低くなる傾向があるためセキュリティ面に配慮が必要となります。
まとめ
以上のように、外廊下と内廊下のどちらが良いかは、個人の好みやライフスタイル、設計や周辺環境によって異なります。
「絶対にこちらが正解」ということはありません。それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、現地を見学する際には「実際に自分が住んだとき」を具体的にイメージしてみてください。あなたにフィットした理想のマンションが手に入ることを願っています!
マンションジャーナル編集部
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