仲介手数料に物件の保証費用は含まれるの?

2017.06.27
仲介手数料に物件の保証費用は含まれるの?
最近では中古マンションなど、中古住宅の人気が高まっています。新築マンションの値上がりにより、平均金額が安い中古マンションに人気が集まっているのです。しかし中古住宅で心配なのが、故障などの不具合。これらの設備故障は、仲介手数料を支払うからには、売買を仲介する不動産会社に保証してもらうことが出来るのでしょうか?

監修者:針山昌幸

針山昌幸 プロフィール写真

株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
(Amazonランキング・ベストセラー1位)

不動産会社に支払う費用はあくまで仲介の報酬

マンションを購入するにしても、売却するにしても、不動産会社には仲介手数料を支払う必要があります。関連記事:仲介手数料 早見表不動産を購入する場合は、物件の内覧予約や実際の内覧、購入申込や価格交渉、物件調査や売買契約書の作成、住宅ローンの手助けや引渡しなどの業務を不動産会社にやってもらいます。不動産を売却する場合は、物件の撮影や不動産広告の作成、集客、購入申込の受付や顧客のクロージング、物件調査と売買契約書の作成、引渡しの業務を不動産会社が担うことになります。これら業務の報酬として、不動産会社に仲介手数料を支払う訳です。

中古住宅は個人同士の取引

中古住宅の特徴は、売主も買主も個人だということです。つまり、フリーマーケットと同じように、言うなれば売主も買主も「素人」なのです。売主・買主を仲介する不動産会社は、売買条件のすり合わせや、住宅ローンの手続き、引渡しが無事に行われる手伝いをしてくれますが、売買契約自体はあくまで「売主」と「買主」が直接行うものになります。つまり、何か不具合があったとしても、その請求は「不動産仲介会社」ではなく、契約当事者である「個人売主」にすることになります。不動産仲介会社は設備保障はしてくれないのです。

設備故障は引渡し後7日以内にチェック!

では、設備に故障があっても泣き寝入りするしかないのかというと、そういう訳でもありません。売買契約の際、不動産に故障があるかどうかは「付帯設備表」という書類に明記されています。この表に「故障が有 / 無」と記載があるので、あらかじめ、物件にどんな故障・不具合があるかを認識した上で不動産購入を行うことが出来ます。万が一、故障が無いと言われていたにも関わらず、故障があった場合は、引渡しから7日以内に申し出ることで、売主に修理を請求する事ができます。7日間とあまり時間に余裕がないので、引渡し後はすぐにチェックする事が重要です。特に水回りは、ガスの契約をした上でお湯が出るかどうかの確認をする必要がありますので、引渡し前にガス会社に契約の申し込みをし、出来る限りスピーディーに確認を行う必要があるでしょう。

設備保証が欲しい時はどうすればいいか

「7日間だけの設備保障だけでは不安だ!」という方はどうすれば良いのでしょうか?大きく、2つの方法が取れると思います。

対策1.リノベーション物件を購入する

最近人気を集めているのがリノベーション物件。中古マンションを不動産会社が一旦購入し、中を綺麗にリノベーションした後に売り出しているタイプの物件です。これらの物件は新築と同じように中が綺麗な上、価格も新築の6~7割程度で購入することが出来るため、人気を集めています。またリノベーション物件は売主が個人ではなく「不動産会社」のため、保障が2年間付くというのも特徴です。長期間保障をつけたいという方にはうってつけです。>>>中古マンションをかしこく購入できるサービスとは?

対策2.設備保証サービスを利用する

2つ目の対策方法は、設備保障をしてくれるサービスを利用することです。ある程度費用がかかってしまいますが、3ヶ月〜2年ほど、設備保証をつけてくれる専門の会社が存在します。気になる方は不動産会社の担当者に聞いてみてください。

まとめ

仲介手数料と設備保証、いかがでしたでしょうか。不動産会社に修理を請求出来ない以上、まずしっかりと現況の設備状況を確認するのが大事なポイントでした。また中古物件ですので、細かなキズや、性能が少し弱くなっているのは許容する必要があります。
株式会社Housmart
株式会社Housmart
マンションジャーナル編集部

「Housmart(ハウスマート)」が、購入や売却に必要な基礎知識・ノウハウ、資産価値の高い中古マンションの物件情報詳細、ディベロッパーや街などの不動産情報をお届けします。