千歳烏山エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

2024.04.04
千歳烏山エリアの中古マンション市況|トレンド分析 “住宅購入市場のいま”

いつどこで売り出されるかわからない中古マンション。
現在、どこのエリアでの売り出し物件数が多いのか。価格として手堅いのはどのエリアなのか・・etc.
住宅購入市場におけるトレンドを、毎回1エリアにフォーカスして数値ベースで考察します。
「今から買うべきエリア」を探している方はもちろん、「今購入を検討しているエリアを買うべきか」を考える参考値にもなるはず。

今回は、千歳烏山エリアをPICKUP。
新宿まで約15分ながら、地元・世田谷産の野菜も手に入るローカル感漂うこのエリア。その不動産マーケットは今、どうなっているのか?
売り出し物件数と平米単価から分析してみます。

データで見る千歳烏山エリア

最高価格:1億900万円 最低価格:690万円
平均価格帯:約4289万円
販売物件数:42
※2024年3月現在




↑ 平均価格と売出戸数




↑ 平均価格と平均平米単価


このエリアを一言で

👉売出物件数は少ない。築20-40年が多く、築10年以下の築浅は僅少
👉物件面積は50㎡台・70㎡台が多め
👉小・中規模マンションが主軸で、駅の北側に集中
👉全体的に物件価格は抑えめ

今回は、世田谷区の千歳烏山エリアをピックアップ。住所としては、千歳烏山駅・芦花公園駅(京王電鉄京王線)の南北に広がる南烏山アドレスで見てみた。マンションの立地によっては、八幡山駅(京王電鉄京王線)も利用できる。
 
◾️この街の歴史・街並み・特色
江戸時代、千歳烏山駅周辺は甲州街道の間の宿として繁栄。明治になると旧千歳村となり、当時は神奈川県に編入。1893年に東京府に移管。1896年に世田谷区となった。1913年には京王線千歳烏山駅が開業し、1923年の関東大震災を契機に宅地化が進んだ。また、本エリアのさらに北側、寺町通りを中心とした北烏山2丁目から6丁目付近には都心部から多くの寺が移転し、「烏山寺町」と呼ばれるようになった。その名の通り26もの寺院が軒を連ねる独特の街並みが広がり、緑が多く散策にも適している。

◾️中古マンションの売り出し状況
本エリアの売出物件数は少なめ。築20-40年が多く、築10年以下の築浅物件の売り出しは僅少。物件面積は50㎡台の物件の売り出しが多く70㎡台のファミリー向け物件の売り出しも多め。売出物件は小・中規模マンションがメインで、総戸数100戸以上規模のマンションは少ない。ほとんどが千歳烏山駅・芦花公園駅を結ぶ京王線の線路の北側にあたる南烏山3・4・6丁目での売り出しだ。売出物件数の差は、北側が主に第1種住居地域であるのに対し、南側は第1種中高層住居専用地域や第1種低層住居専用地域であるという用途地域の違いも背景にありそうだが、南北どちらも住宅が中心の街並みである。同じ世田谷区の松原・東松原エリア三軒茶屋エリア二子玉川エリアと比較すると、全体的な物件価格・平均平米単価は千歳烏山エリアが最もリーズナブル(詳細は各エリアの記事を参照)。落ち着いた住宅環境が守られている世田谷区は人気が高く、物件数も限られる。千歳烏山エリアは控えめな値段感で世田谷アドレスに住むことができる、注目のエリアといえる。

◾️今後の発展の見込み、再開発予定
当エリアでは、「千歳烏山駅周辺地区街づくり構想」を2014年に策定。「我が街の商店街を目指す」「歩きやすい街づくり」「ゆったり時間を過ごせる街づくり」の3つを目標に掲げ、千歳烏山駅前広場南側地区を対象に3つの基盤整備事業が進んでいる。京王線の千歳烏山駅を含め、「笹塚」駅から「仙川」駅間では「連続立体交差事業 (高架化)」が進行中だ(事業期間は2030年度までを予定)。千歳烏山駅は第7工区として2022年に着手。踏切が撤去されることにより踏切渋滞が無くなるほか、駅周辺の移動や駅から商店街まで歩きやすくなる。また、千歳烏山駅駅前広場の整備計画「都市計画道路(補助第216号線)事業」も予定されている。低層部には商店街と連携した日常の買い物に使える商業施設や、高層部は住宅となる再開発イメージが掲げられている。

◾️この街の住みやすさ
京王線が通る千歳烏山駅からターミナル駅である新宿駅まで乗り換えなしで約15分と、交通利便性は抜群。また、千歳烏山駅から明大前駅まで行き京王井の頭線へ乗り換えれば、渋谷駅まで約20分で行くことも可能だ。当エリアでは、千歳烏山駅の北口側と南口側にそれぞれ多彩な買い物施設が揃う。千歳烏山駅の北口側にはJAの直売所である「JA東京中央 ファーマーズマーケット千歳烏山」があり、世田谷産の新鮮な野菜や花が毎日並ぶ。北口側には「西友千歳烏山店」「オオゼキ千歳烏山店」「成城石井 千歳烏山店」が、南口側には「ライフ 千歳烏山店」「シミズヤ 千歳烏山店」と、毛色の異なるスーパーが揃うので、使い分けもできる。また、千歳烏山駅を中心に南北にまたがる商店街「えるもーる烏山 烏山駅前通り商店街」は、飲食店や食品店、雑貨・生活用品店など150店以上が並ぶ。商店街で買い物や飲食をするとポイントが貯まり、映画のチケットや駐輪券と交換することができるスタンプカードもあり、都内ながら地元密着型のサービスが根付く。

当エリアには緑豊かな公園や文化施設も点在する。芦花公園駅から徒歩約15分の場所には、『不如帰』『自然と人生』『みみずのたはこと』などの名作で知られる明治・大正期の文豪、徳冨蘆花がかつて暮らしていた住居跡を公園にした「蘆花恒春園」がある。芝生広場やドッグランが整備されているほか、自然林があるため武蔵野の風景の名残を感じることができる憩いのスポットとなっている。千歳烏山駅の南口側には、遊具が揃った「千歳烏山南公園」や「南烏山五丁目さくら公園」があり、春には桜を楽しむことができる。芦花公園駅の北口側には、花壇が備わった「南烏山けやき公園」があり、散歩の途中にベンチに座って休憩することもできる。芦花公園駅の南口を出て近くにある場所には「世田谷文学館」があり、徳富蘆花をはじめとした世田谷ゆかりの文学者の品々が展示されている。また、園内には憩いの場である日本式庭園があり、文学散歩も楽しめそうだ。

新宿駅まで乗り換えなしでアクセスできる便利な立地にあり、リーズナブルな価格で世田谷区アドレスが手に入る千歳烏山エリア。ローカルな雰囲気が魅力でもあるが、今後の駅を中心としたまちづくりにより、さらなる暮らしやすさの向上に期待できる。複数路線が利用できるターミナル駅へのアクセス利便のよさは欲しいけれど、緑が多い穏やかな住宅街で、買い物できる場所の選択肢は複数欲しい・・そんな人におすすめだ。

エリア内のマンション・平米単価と販売戸数の推移

現時点で売り出し件数が多い中古マンションの平米単価と販売戸数の推移を見てみました。

築21年のアフェクシオン南烏山は、2023年3月に85万円/㎡から上昇し始め、2023年10月に91万円/㎡まで上昇。以降は下落傾向に転じ、2024年3月現在は平米単価83万円/㎡に。築37年の芦花公園プレスティージュは、2023年5月に83万円/㎡から2023年11月に71万円/㎡まで下落。その後、上昇傾向に転じ2023年12月に89万円/㎡、2024年2月に103万円/㎡まで上昇。2024年3月現在は平米単価100万円/㎡に。築40年のユースフル千歳烏山は、2023年5月に63万円/㎡から2023年10月に50万円/㎡まで約13万円/㎡下落。その後、2024年1月は59万円/㎡まで上昇。2024年3月現在は平米単価56万円/㎡に。

👉 アフェクシオン南烏山(総戸数28、2003年竣工)
👉芦花公園プレスティージュ(総戸数158、1987年竣工)
👉ユースフル千歳烏山(総戸数35、1984年竣工)

気になるあのエリアの最新市況データを見る方法

連載「トレンド分析 “住宅購入市場のいま”」では、今回のように毎回1エリアをPICKUPして、その売り出し状況を深堀していきます。

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