ベランダガーデニング!マンションでのコツと注意点

2016.03.12
ベランダガーデニング!マンションでのコツと注意点
ガーデニングというと一般的に広い庭がある一戸建を想像する人も多いと思いますが、庭がないマンションであってもベランダやバルコニーを利用して、ベランダガーデニングを楽しまれている人も沢山います。まだベランダガーデニングをやっていない人の中には、「今年の春にはベランダで何か育ててみようかな」と考えられている人もいるでしょう。直接地面に植物を植える一戸建てガーデニングと異なり、ベランダガーデニングは、基本的に鉢やプランターなどの容器植えで植物を育てるのが基本となります。面積や使用ルールに制限があるベランダでは、当然ながら植栽スペースが限定されるため、ガーデニングは環境的にも難しい点が出てくることがあるのですが、容器を使うことでやりやすくなります。ガーデニング例えば、コンクリートのベランダでは夏の暑さは地面よりはるかに厳しくなることもありますが、そのようなときは風通しが良くあまり日が当たらない位置に鉢を移動することができます。また、鉢植えで植栽面積が制限されるので、必然的に低コストで気軽にガーデニングを始められます。しかし、気軽に始められるがゆえに、ベランダで植物を育てるときの注意点などを知らないまま始めてしまい、近隣住民やマンションに住んでいる他の方との間で問題を起こしてしまう人もいるのが事実です。そこで、今回は問題にならないように、マンションのベランダでガーデニングを行う際の注意点を整理したいと思います。その上で、おすすめのベランダガーデニング方法や実例も合わせてご紹介していきます。問題点をしっかりと理解することによって、ガーデニングを楽しいものにしていきましょう!

土の種類や肥料について知ろう

まずは、土について詳しくないと言う方のために、どんな種類の土や肥料があるのかをご紹介していきます。ガーデニング土

赤玉土

火山灰が積み重なってできた関東ローム層の土です。赤土を粒の大きさで分けたもので、小粒・中粒・大粒があります。肥料成分を含まないので、清潔で、どんな植物を育てるにもベースの土にしやすいのが特徴です。水はけや水持ちがいいので、扱いやすい土と言えます。

 培養土

基本用土と補助用土が人為的に特定の植物に向けて配合・準備された肥料分を含む土なので、誰でも簡単に使用することができます。市販の培養土は、殺菌がされているので害虫などもつきにくくなっています。

腐葉土

腐葉土は、落ち葉を発酵させた土で、もともとある土を改善するためにある堆肥の種です。腐葉土を混ぜることで、土壌を通気性をよくしたり、水もちを良くします。また、肥料が簡単に流れ出してしまうのを防ぐ役割があります。基本的に、自然に腐葉土を作る場合は、バクテリアなどの土壌生物が2年ほどかけて腐葉土を作ります。しかし市販の腐葉土は人工的に腐らせるので、約2ヶ月ほどで完成します。

置き肥

固形の肥料を株元に置く方法です。コンテナ栽培などで、鉢の表面に固形の肥料をおくだけの肥料になります。水やりをすると、少しずつ溶けて栄養になります。

元肥と追肥

元肥とは、植え付け前にあらかじめ混ぜておく肥料のことです。追肥は、字の通りに生育途中で肥料を与えることです。

土の処理問題

ガーデニングをやっている人は既に知っているかと思いますが、ガーデニングでもっとも大切なのは土です。そして、ベランダガーデニングを続けていくうえで問題になってくるのも、また土なのです。この問題はあまりベランダガーデニングを扱ったサイトなどにも記載されていませんが、ベランダガーデニングを続けるにあたって、最大の問題は土の処理です。ベランダガーデニングの基本は鉢やプランターを使った容器栽培です。植物を育てるとき、庭であれば植え替えはあまり考えなくてもいいのですが、狭い容器植えの場合には定期的な植え替えを行う必要が出てきます。容器内の古い土を捨てて新しい土を入れ、そこにあらためて植物を植えるわけですが、このときゴミとして古い土が発生します。仮に古土を再生して再利用する場合であっても、全部が再利用できるわけではなく、ふるいなどで選別して再利用することになります。(経験的には古土を再利用したとしてもおおむね半分の古土はゴミになります。)マンションガーデニング土さて、この古土ですが、一戸建てであれば庭があるためそこに捨てれば問題ありません。捨てられた古土は自然界でリサイクルされていずれいい庭土へと再生される事でしょう。しかし、庭のないマンションではそういうわけにもいきません。鉢植え植物の植え替えは、品種や容量にもよりますが、1~3年に1回は行うものです。例えば、1年草であれば、毎年土を変えなければなりません。鉢に入っている土の量は、比較的コンパクトな6号鉢でも容量は2リットル、バラなどを植える最低サイズである8号鉢だと5リットルほどの土が入ります。また、野菜を育てたり寄せ植えを行う60cm程度のプランターであれば12リットル程度になります。つまり、ある程度の数の鉢やプランターがある場合、毎年植え替えなどの際に数十リットルの廃土が出るのです。いちいち捨てるのは面倒だからと、この廃土をベランダの排水溝に流してしまう人もいるようですが、これは絶対にやめてくださいマンションのベランダの排水設備は、当然ですが大量の土が流されてくるようなことを想定していません。最悪の場合、マンションの排水管が詰まり大規模な工事が必要になる可能性があります。ベランダガーデニングの場合には、植え替えのときに出る廃土はかならずちゃんとした手段で廃棄するようにしてください。土がどのゴミに分類されるかは自治体ごとのルールに従えばいいのですが、中には「土は収集しない」という自治体もあるようです。自分の住む自治体で土がどのような扱いになるかをよく確認してから廃棄するようにして下さい。マンションに共同庭などがあり、そこに土を捨てられるようであれば扱いは楽でしょう。また、ガーデニングで出る土は、単純にただの土だけとは限りませんから、その内容に応じて分別してゴミに出すようにしてください。(例えば、鉢底石の代わりに軽量プラスチック製の鉢底材を使用した場合はプラスチック系のゴミになります)

マンションの管理規約について

ベランダというと個人が自由に使えると思われがちですが、実はマンションのベランダはその部屋の持ち主が自由にできる専有部分ではなく、あくまでも共用部の専有使用権を持っていることがほとんどです。そのため、その部屋の持ち主であってもベランダの使用には制限がかかります。ベランダの使用規則についてはマンションの管理規約で定められているので、それを遵守してベランダガーデニングを楽しむようにしてください。分からない場合は、事前に管理会社に確認をとってからガーデニングを楽しみましょう。また、ベランダを汚さないように、鉢の下にネットを敷いて、土の流れを抑制するなどの工夫をしましょう。マンションによって管理規約は違いますし、ガーデニングで大事な太陽の光の入り方などもマンションによって変わります。ガーデニングを行うのに適した物件の考え方についてはQ&Aコーナーを参照してください。

ベランダの耐荷重について

多くの植物を育てるために沢山の鉢を並べたり、雰囲気をよくするために床面にデッキパネルやおしゃれなガーデンストーンなどを並べたりしたくなるのがガーデニングです。普段あまり考える事はありませんが、実はベランダにも耐荷重が存在します。ベランダガーデニングガーデニング資材を使用する場合には、管理規約上は問題なくても、安全を考えて軽いものを使用するようにしましょう。例えば、20リットルの土が入ったポットは当然20キロ以上の重量がありますし、おしゃれな素焼きのテラコッタなどであれば鉢だけで5キロ10キロある場合もあります。ガーデンストーンなどでも立派なものでは10キロ前後ありますし、さらに砂利を敷き詰めたりして、色々な物を使っているうちに数百キロのものをベランダに置くことになりかねません。ガーデニング資材の中にはベランダガーデニングのために軽量化されたものもあるので、可能であればそういう物を選びましょう。実際に、筆者個人の経験で資材は軽いものの方が普段の取り回しが行いやすく便利です。12号のイタリア製のテラコット鉢に寄せ植えをしていた事があるのですが、実際に土を入れてしまうと、少し移動させるにも一苦労で、ちょっとした模様替えも大変だったことがあります。植え替えなどを行うときにも大変ですからできれば軽量なものを使用する方が望ましいでしょう。また、通常時だけではなく災害時の安全経路の確保の意味でも、いざというときに動かしやすいものの方が何かと助かると思います。ちなみに、今回はベランダでガーデニングをするため記事ですが、皆さんはベランダとバルコニーの違いを知っていますか?この機会に是非知っておきましょう!

ベランダでガーデニングをする際の日照時間

120e27c6a6ee537f3443f49dc65e7331_s植物の中には太陽の光が必要なものが多くあります。日光が必要な植物の代表格としてはガーデニングの王様であるバラが挙げられます。ほとんどのバラは一日最低6時間の日照時間が必要だと言われています。最近流行のベランダビオトープで栽培される睡蓮なども、株元に最低6時間程度は日が当たらないと花を咲かせないと言われています。日本では春分の日~秋分の日までの間は、昼が夜より長く、つまり太陽が出ている時間が12時間以上あります。「日光が6時間当たる必要がある」と言ってもその半分の時間でいいわけですから、ベランダがよほど極端な方角を向いてなければ大丈夫だと思われるかもしれませんが、実際はそう簡単ではありません。「植物は午前中の陽射しを好む」という言葉を聞いた事があるかもしれませんが、これはむしろ「植物は西日を嫌う」と理解した方が適切です。植物に西日はよくありません。「日照時間が6時間以上」であっても、それがすべて西日である場合、相当上手く育てない限りほとんどの植物は枯れてしまいます。少なくとも筆者の経験では、ほぼ西日だけのマンションでバラをまともに育てることは不可能でした。これはマンション固有の問題なのですが、日本の夏が暑すぎるため、西向きのベランダでは午後の強力な陽射しでベランダが焦熱地獄になってしまい、育てている植物は耐え切れず枯れてしまうのです。すだれ等で陽射しを防ぐような工夫をしても、今度は風通しが悪くなるためベランダが蒸れてしまい、また、そもそもの日照時間が不足してしまい、どちらにしても植物にとってあまりいい環境とは言えません。基本的に日本のマンションでガーデニングをする場合、マンションのベランダが西側に向いている物件はガーデニングに不向きです。午前中を中心とした陽射しがあたる「東南方向にベランダがある」マンションを選ぶようにしましょう。また、ほとんど日があたらない北向きのベランダであっても暑くならないだけ西向きのベランダよりはよほどガーデニングに向いています。日陰でも育てられる植物はたくさんありますが、激しい夏の西日と高温に耐えられる植物はほとんどないからです。

ベランダは床部にはあまり陽が当たらない?

普段、ベランダの構造にはあまり興味を持つことはないと思いますが、とりあえず近くのマンションのベランダをご覧になってみてください。もちろんマンションによってベランダの形は様々ですが、分譲マンションであればその多くはベランダの下半分が壁のような構造になっていて、外から見えないようになっていると思います。日本のマンションのベランダは、部屋の中および洗濯物が干されるベランダの上半分への陽射しについては考慮されていますが、それ意外の箇所への陽射しはむしろ遮るような構造になっています。ベランダ内の床位置への日当りはほとんどの場合において必要なく、そこに日が当たっても照り返し等で室温上昇につながりますし、外からのプライバシーの問題もあるため、一般的にベランダの下半分については壁状の構造にして外から見えないようにする事が一般的です。つまり、日本のマンションの多くでは、ベランダの床部にはあまり日が当たらないようになっているのです。例えば、バラや睡蓮鉢は、大きさや重量を考慮すると床近くに置く事が多くなると思いますが、この場合南向きのベランダであっても事実上ほとんど日が当たらなくなってしまいます。それらの植物をベランダで育てる場合には、なんらかの台を用いる事で床から高く持ち上げるような工夫が必要になってきます。また、ベランダの構造も問題になってきます。マンションの中にはベランダがマンションから飛び出ている物件もあれば、構造体から飛び出さない形で内ベランダのように設置されているベランダもあります。そして周囲が壁で覆われている構造のベランダの場合、どうしても風通しが悪く熱や湿気がこもりやすくなります。鉢の湿気が抜けにくく、さらにそこに熱がこもれば植物の根に致命的なダメージを与えることになってしまいます。ガーデニングを考えるならできるだけ風通しがよさそうな構造のベランダを選ぶようにしましょう。

マンションでガーデニングをする時に気をつけるべき安全性

育てている花を多くの人に見てもらいたいと思ったり、ベランダ内を広く使いたいからであったり、あるいは日差しを確保するため等の理由でベランダの外側にバスケットなどをつるして植物を育てているも人いますが、これは絶対にやめてください。マンションの1階に住んでいる場合でない限り、あなたのベランダの真下には別の人が住んでいてその人達のベランダがありますし、道路があって人が歩いているかもしれません。下のベランダには当然洗濯物が干される事もあるでしょうし布団をかけて干す人もいるかもしれません。道であれば人が歩いているかもしれませんし、自動車が停まっているかもしれません。ベランダの外側で植物を育てていると、水遣りの水や鉢からこぼれ落ちる土や枯れた花や葉が下に落ち、それがトラブルにつながる可能性があります。最悪の場合は鉢自体が落ちるかもしれません。場合によっては、人命に関わる重大な事故につながる可能性もあります。マンションガーデニングベランダの内側に吊り下げている場合も、薬剤散布や水やりの時は、一旦カゴを外して下に置いた状態で行ってください。風邪で、外に薬剤や水が出てしまうと、トラブルの元になります。マンションのベランダの使用方法については管理規約にて定められているので、ベランダガーデニングであってもそれに従って使用するようにしてください。また、管理規約に関わらず、他の部屋の迷惑になる可能性がある事については細心の注意を払って行ってください。

マンションでも育てやすい植物

マンションというのは、これまでに紹介したように様々な制約があります。まずは、ベランダの中で植木鉢で育てるということですから、小さい空間でも育てられるものでないといけません。

また、お世話が行き届かずに枯らしてしまったらかわいそうなので、初心者の方は育てるのが簡単な植物を選びましょう。

育てるのが簡単なお花だと朝顔、パンジーやコスモス、ペチュニア、ゼラニウムなどがいいでしょう。朝顔は、小学校の頃などに育てた方も多いのではないでしょうか?小学生でも育てられるということからも分かるように、あまりお手入れのいらないお花です。種もたくさん取れるので、次の年にも植える事ができます。また、5つの手順を踏めば枯れることはないはずです。バラ科の花などは、とても綺麗で美しいのですが、手入れがとても大変で虫もつきやすいとされているので、ベランダガーデニングでは特におすすめできません。また、桜盆栽を育てるなどの選択肢もありますが、複雑になってしまうので、こちらの記事では省略させていただきます。マンションというのは、近隣住民との距離が非常に近いので虫が飛んでくるようなお花は、周辺の方々に配慮しましょう。虫が嫌いな匂いであるハーブ系の植物・レモングラスの匂いのする植物は、小さい空間でも育てやすい植物となっています。例えば、セージやカモミール、オレガノなどがあります。お花と一緒に育てると虫がつきにくくなりますので、おすすめです。空間を考慮した場合、テラリウムは究極的なハウスグリーンとなります。

また、天然肥料でなく、化学肥料を使うと虫は軽減されますので、ベランダなどでガーデニングを行う際はなるべく化学肥料を使うのが良いでしょう。

手間のかからない多肉植物

今、女子の間で大人気の多肉植物。フェイクのものが100均ショップにも販売されています。 フェイクでは物足りないけど、世話をできる自信があまりないなと言う方におすすめなのが、多肉植物です。多肉植物はほとんどが水分でできています。水を溜め込む性質があるので、頻繁にお水をあげる必要はありません。また、適度な日当たりで十分生きていくことができることと、スペースを取らないので非常に育てやすいです。ハオルチアやアロエ、セダム、サボテンなどご自身の好きな多肉植物を探してみてください。

虫のつきにくいハーブ系

ハーブ類は害虫がつきにくく、ベランダでガーデニングする際に害虫対策が必要ありません。特にペパーミントやレモングラスはつきにくいです。他にもタンジーやローズマリーなどもおすすめです。ハーブ類も育てるのが比較的簡単で、お手入れもそれほど必要としませせん。また、食べることのできるバジルやミントなどがあると便利ですね。

ガーデニングするにおすすめの鉢6選

お花があっても、白いプラスチックの鉢よりも、何か一工夫あったおしゃれな鉢を飾りたいですよね?今回は、ベランダでも楽しめるサイズのプランターなどで、おしゃれな鉢を紹介していきます。*こちらは2017年11月21日時点での情報です。紹介している商品が、品切れ、取り扱い終了の場合もありますので、ご了承ください。

リッチェル スリーク トールポット 8号 184×184×300H レッド / 579円〜

 
スタイリッシュなモダンな雰囲気の植木鉢です。ベランダはお部屋から見える場所でもあるので、なるべくお部屋の雰囲気にあったお花や、鉢を選ぶようにしましょう。
色は、このほかにも使いやすい白や、知的なイメージのあるネイビーもあります。背の高い植物が似合いそうですね。お花を植えてもいいですが、グリーンを植えても素敵かもしれません。

GREENHOUSE フレンチシルバーブリキ フック付M 3396-A / 432円〜

インダストリアル風・ブルックリン風が好きな方はこんな植木鉢はいかがでしょうか?フックもついているので、かけておく事もでき、風通しも良いところで育てられるのがいいですね。

アイリスオーヤマ ハンギング パームハンギング バスケット PE-300 グリーン / 427円〜

これは吊るタイプのプランターです。例えば物干し竿などにかけたりすると洗濯などの家事も楽しくなりますね。ベランダガーデニング 鉢

サカタのタネ 鉢 ジフィーポット 丸型5.5cm 40入

土に戻る素材でできているので、鉢が小さくなったら、そのままポットごと、大きい鉢に植え替えることができます。手間が省けるので、楽チンです!

軽量コンクリート製植木鉢 フォリオ エッグ ブラックウォッシュ 30cm

軽量のコンクリートを使用しているので、重厚感があるのに、軽いというのがいいですね。

大和プラスチック ポット ナミツボ 底面穴あき加工済み φ460×H660 67型 ブラック

プラスチック製なので軽量で、デザインもスタイリッシュで素敵な鉢です。おすすめの鉢はいかがでしたか?いろいろな問題に対応しているだけでなく、扱いやすい鉢を紹介してみました。扱いやすい鉢は、ダサいんじゃないの?と思っていた方も多いかもしれまでんが、意外とおしゃれなものも多かったりするのです。この機会にベランダにも自分にも優しい鉢に買い換えるのもいいかもしれません。

マンションでガーデニングを行う上で最適な物件は?

マンションで本格的なガーデニングを行う事を考えているのであれば、理想的な物件は「ルーフバルコニー」を持つ物件になります。ルーフバルコニー物件は、普通の一軒家以上に十分な日当たりがあり風通しもいいため、植物を育てるには理想的な環境を作ることができます。実際、筆者が初めてガーデニングを始めたマンションもルーフバルコニーがついた物件でした。偶然訪れたバラ園で5鉢1000円で処分売りされていたバラの苗を購入し、それを100円ショップで買った鉢と土に植えただけという本当に適当なものでした。そもそも、筆者自体にバラに関する知識、というよりガーデニングに関する知識も全くありませんでした。しかし、そんな素人が貧弱な苗を適当な鉢に植えただけだったにも関わらず、そのとき買った5本のバラはあっという間に立派な株になり綺麗な花を咲かせてくれるようになったのです。育てるのが難しく手間が掛かると言われるバラですが、環境さえよければほとんど何もしなくても立派な花を咲かせてくれるのです。それはまさに日が燦燦と当たり風通しもいいルーフバルコニーだったからこそだと今ならわかるのですが、それくらい植物にとって環境は大事なのです。しかし、ルーフバルコニー付きの物件となるとその数もかなり限られてきますし、まさかガーデニングを最優先にして物件を選ぶわけにもいきません。ほとんどの場合は、普通のベランダを持つマンションの中からできるだけガーデニングが行えそうな物件を選ぶしかないのです。「ガーデニングをしてみたかったけど環境的に難しかった…」という方は、観葉植物を買ってみると気軽に緑のある生活が取り入れられるのでオススメです。

Q&Aコーナー

マンションでガーデニングをすると土でベランダが汚れるの?

マンションでガーデニングをする時でも、なるべくベランダを汚したくないですよね。園芸用の、鉢の下に敷くようなネットが販売されていて、それを使用すると水をあげたときでも、大きな土は流れることがないので、そこまで汚れは気にならないでしょう。ネットでなくても、布などを下に引くだけでも多少軽減されます。ちなみに、お皿などの水受けでももちろん綺麗にベランダを保つことができますが、根腐れが怖いのでできればない方がいいでしょう。 また、排水溝のところにも三角ネットなどを設置するといいと思います。

たくさんの植物を育てたいのにあまり置く場所がない!

たくさんの植物がどのくらいの大きさかにもよってしまうのですが、あまり高さのない植物や、日の当たりがそこまで気にならないものであれば、このようなスタンドやガーデンラックを使用することで置くことができます。このガーデンラックを幾つか置くことができれば、かなりたくさん置くことができますよね!また、もっと段数のあるガーデンラックを使えばさらに多くのものを育てることができます。

ガーデンラック引用:https://www.monotaro.com/?displayId=104

ガーデンラック

日が当たりにくくて育ちにくい

マンションの向きなどで日当たりがあまり良くないのは、もう仕方のないことなのですが、同じ向きでも日当たりを改善することはできます。まずは、ガーデニングをする上でベランダで最も日が当たる時間が長い場所を探しましょう。ベランダの手すりの高さや、天井、隣のお家の関係で、場所によって日の当たり方が結構違うことに気がつくでしょう。プランターを地面に置くのではなく、高さを上げて見ると意外と日が多く当たるようになったりしますので、一度試してみてください。

ベランダで果物を育ててみたいけどどのようなものがいいのかわからない

果物は、やはり普通のお花に比べて難しい面もありますので、最初は簡単なものを必ず選びましょう。ブルーベリー、びわ、ヒメリンゴ、ライムといったところが無難かと思います。人間が食べても美味しいということは、鳥が飛んできて食べてしまうこともないわけではありません。マンションの周りの方の迷惑にならない程度に楽しんでくださいね!

始めるために何を揃えればよいか?

ベランダガーデニングを始めるにあたって、最初に揃えるべきものは、鉢、スコップ、ジョウロ、園芸用鉢底ネット、土、種です。最低限この6点があれば大丈夫です。その後、必要に応じて肥料などを買いましょう。

まとめ

ベランダガーデニングの本などに載っている素敵なガーデニングは、実は実際にはしてはいけないことがたくさん載っている場合があります。ガーデニングの本は、撮影用のガーデニングなので、綺麗で美しい、真似したいと思ってしまいますが、実際に暮らす上では難しいものが多いでしょう。どうしても見た目がいいものは、目を惹かれがちなのですが、現実的に考えて非常時などに危ない、近隣住民の迷惑になる、といったガーデニングになることも多いのです。楽しいはずのベランダガーデニングがトラブルの元になってしまっては本末転倒です。ルールを守って、常識の範囲内で楽しいベランダガーデニングライフを送ってください。また、ベランダの収納スペースを上手に使う方法についての記事も公開していますので、ぜひ読んでみてください。
株式会社Housmart
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マンションジャーナル編集部

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