【知らないと損】中古マンション購入が決断できない4つの理由と対策とは?
2021.08.11
長い人生で中古マンションを購入する機会は限られています。何度もないライフイベントだからこそ「より理想に近いマンションを買いたい」という気持ちが強くなるのは当然です。
ただ、理想が高すぎるためになかなか購入の決断ができなくなってしまうケースも・・・。
なぜ決断できなくなってしまうのか、その理由を知り対策していかなくては時間だけが過ぎていくという状況になりかねません。
マンション購入は長期戦。気力と体力が必要なので、そのような事態はできれば避けたいところです。
本記事では、中古マンションの購入がなかなか決断できない理由とその対策をプロの視点からご紹介します!監修者:針山昌幸
株式会社Housmart 代表取締役 宅地建物取引士・損害保険募集人資格 『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』 (Amazonランキング・ベストセラー1位)
希望条件の理想が高い
せっかくのマンション購入だからこそ、理想を叶えたい。- 「駅徒歩5分以内が良い」
- 「高層階が良い」
- 「近くに大きい公園や24時間営業のスーパーが欲しい」
- 「ディスポーザーが欲しい」
「もっと良いマンションが出てくるのでは」と考える
中古マンションは、毎日のように魅力的な新着物件が出てきます。「このマンションを買うと決めた後にもっと良いマンションが出てきたら後悔してしまうのではないか。」人生で一番高い買物だから後悔はしたくない、購入検討者として当然の心理です。ですが、中古マンションとの出会いは一期一会です。そのような気持ちでマンション購入を迷っている間にも今売りに出ているマンションは購入者が決まっていきます。人気物件ほど早く決まってしまいます。マンションを購入するには、もっと良いマンションが出るかもしれないという気持ちを抱きながらもどこかのタイミングで決断しなければなりません。決断しやすくする1つの方法としては、購入を希望する期限をご家族で改めて話合ってみてはいかがでしょうか。例えば、お子様の小学校への入学時期を期限とする例がよく挙げられます。お子様が小学校に入学すると、お子様の友達や人間関係が広がりますので、転校を伴うエリアのマンションは購入しにくくなります。この場合、お子様が小学校に入る前に購入するというのが1つの目安時期になります。このぐらいの時期までにマンションを購入したいという目安を確認できれば、それが優先度の高い条件になります。待っていればもっと良いマンションが…という気持ちも薄らぎます。「もっと良いマンションを期待することよりも、こどもの環境が整うことが優先」という考え方になれば、そのタイミングで購入する納得感が高まるはずです。決断しやすくなるもう1つの方法は、周辺マンションの過去の成約事例を詳しく見せてもらうことです。このマンションを超える条件の良いマンションはなかなか出ないと、客観的に納得できる材料になるからです。希望するエリアやマンションの成約件数が少なければ、その成約事例が貴重であることがわかります。また、成約件数が多かったとしても、価格帯を知ることができるので購入する際の納得感は高まります。このように、過去の成約事例という客観的なデータが材料としてあれば、購入の決断がしやすくなるでしょう。資金計画に不安がある
「この価格のマンションを買っても、その先の生活は本当に大丈夫だろうか。」このような不安を抱えたままでは、良いマンションに巡り会えたとしても購入を決心することができません。マンション購入者の多くが住宅ローンを利用しています。住宅ローンは、年収の数倍に相当する「数千万円」もの金額を「数十年間」という期間で返済していくので、返済期間中には出産や育児、親の介護、転勤などさまざまなライフイベントに直面します。実際には「35年間」で返済する方が多く、この長い期間で何が起こるかは誰も予測できません。家計の収支が変わる可能性があるため、それを踏まえた長期的な資金計画を考えないままマンションを購入することは危険です。資金計画の不安を解消する対策として、2つの方法を提案します。対策①:住宅ローンのシミュレーションを実施する
1つ目は、住宅ローンのシミュレーションです。最近では、各金融機関のホームページなどで住宅ローンのシミュレーションができるようになっています。年収などから借入可能額を算出できますし、物件価格と借入期間などから毎月の返済金額を算出できます。インターネットならちょっとした隙間時間や夜間などにも調べることができるので、予算感を知るうえでもまずは簡易的に調べてみてはいかがでしょうか。住宅ローンシミュレーションの具体的な方法は、下記記事で解説しています。>>中古マンション購入で大事な年収の考え方【予算別おすすめエリアもご紹介】対策②:ファイナンシャルプランナーに相談する
2つ目は、ファイナンシャルプランナーへ相談することです。住宅ローンの簡易的なシミュレーションの弱点は、住宅ローン以外の家計が反映されないことです。お子様のいるご家庭の場合、お子さまを公立学校に入学させることを前提とするのか、私立学校に入学させるのかによって教育費は大きく変わります。また、例えば年1回は海外旅行に行きたいというご家庭であれば、その分の予算を別に貯めなくてはいけません。ご自身が安心して購入できる資金計画が分かれば、マンション購入の決断をしやすくなるでしょう。不動産会社の営業担当の中には、不動産取引のプロであることに加えてファイナンシャルプランナーの資格を保有している営業担当が在籍していることがあります。複数のプロに別々で相談するのは面倒という方には、そういったお金と不動産両面からアドバイスができる営業担当から助言してもらうことをおすすめします。夫婦(親)の間で意見がまとまっていない
夫婦の間で意見がまとまらず、前向きに話が進まないという方もいらっしゃるでしょう。家事や育児の負担割合や通勤の頻度などによっても夫婦間でも希望条件が異なることは良くあります。また、親からの資金援助がある場合には、親からの意見も尊重しなければなりません。我が子の大きなライフイベントですから、親としても失敗しないように助言したくなるもの。場合によっては親から指摘された懸念点が頭に残ってしまい、購入に踏み切れないというケースもあるでしょう。こういった際には、しっかりとした話し合いの場を作ってみることがシンプルですが一番有効です。話し合いというプロセスを省略してしまうために、意見がまとまらなくなってしまうのが最も多いパターンです。「マンションの購入に関わるメンバーでどのような流れや条件で購入に向けて進めていくのか」、「親としてどのような点を注意して欲しいのか」など具体的な内容で事前に話し合っておくと、良いマンションが見つかったときの動き方がスムーズになります。話し合いの場でぜひオススメしたいのは、不動産仲介の専門家に同席してもらうことです。プロの客観的な視点が1つ加わることによって、現実的に希望条件が叶うのかその場で確認できるようになります。中古マンションを探す際には、相場や物件の出やすさを意識して条件を決めていかないと購入する機会になかなか巡り合えないという状況になってしまいます。条件を擦り合わせる話し合いの段階でプロが入っていた方が、マンション購入の希望条件の具体性が増します。最近ではリモート会議が普及しているので、お互いが別の場所にいても、話し合いの場を作りやすくなっています。このとき注意点としては、実績のある不動産仲介の営業担当でなければアドバイスが役に立たないことがあるということ。実際に営業担当を見極める方法は、下記記事で解説しています。>>【マンション購入の基本】不動産営業マンが信用できるか不安な時の対処法中古マンション購入が決断できない理由と対策まとめ
ここまで、さまざまなケースにおける対策をご紹介してきましたので下記にまとめます。- 最初に設定した希望条件のハードルが高すぎた場合は、不動産仲介会社の営業担当に助言してもらい希望条件を変更する。
- 希望条件に見合う物件が見つかったがなかなか意思決定できない場合は、購入期限を明確に決める。
- 資金計画の不安など心理面で購入が進まない方は、ローンシミュレーションを行う、または、ファイナンシャルプランナーに相談する。
- 話し合いのプロセスを大事にする。場合によっては、信頼できる営業担当に間に入ってもらう。
株式会社Housmart
マンションジャーナル編集部
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